HER2陰性で内分泌療法が無効の転移・再発乳癌に対する化学療法のファーストライン治療として、カペシタビンパクリタキセルの併用療法は比較的早期に効果が発現し、しかも効果を維持することができる有用な治療法と考えられることが、フェーズ2の多施設共同臨床試験であるChubu Breast Cancer Research Group(CBCRG)-01の最終報告から明らかになった。9月2日から仙台市で開催された第19回日本乳癌学会学術総会で、国立病院機構名古屋医療センター外科の佐藤康幸氏がCBCRGを代表して発表した。

 CBCRG-01の対象は、HER2陰性で、エストロゲン受容体(ER)陰性またはER陽性でも内分泌療法が無効の転移・再発乳癌患者。2007年1月から2010年2月までに36人(年齢中央値58歳)が登録された。ER陽性は28人、ER陰性の8人はトリプルネガティブであった。

 予定登録数は45人だったが、中間報告で60%以上の奏効率が得られていたため延長期間は設けず、治療開始後の早期中止例を除く33人で有効性と安全性が解析された。

 評価病変は、重複例を含め、肺11人、肝14人、肺11人、リンパ節17人、乳房7人、胸壁6人、眼窩2人、皮膚2人だった。なお、骨については除外されている。

 21日を1サイクルとして、カペシタビン1657mg/m2を1日目から14日目に、パクリタキセル80mg/m2を1日目と8日目に投与し、中止基準に該当しない限り投与を繰り返した。主要評価項目は奏効率、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性だった。

 その結果、完全奏効(CR)は8人、部分奏効(PR)は15人で、奏効率は69.7%となった。効果は比較的早期に発現しているという。

 PFSの中央値は14.0カ月(95%CI:11.3〜18.7)となった。OSの中央値は33.2カ月(95%CI:26.1〜49.0)だったが、最大で49サイクルの治療を行った患者もおり、今後延長する可能性があると考えられた。

 非血液学的有害事象として、手足症候群は全グレードで63.6%、グレード3以上では9.1%に発現した。グレード3以上の末梢神経障害の発現は6.1%だった。グレード3以上の血液学的有害事象の発現頻度は低く、白血球減少は6.1%、好中球減少は12.1%だった。

 佐藤氏は「長期投与を持続できる忍容性と安全性が確認できた」と話し、手足症候群に対するケアはコンプライアンスを高めるためにも重要であるとした。さらに、症例数が少ないため有意差は得られなかったものの、サブ解析ではトリプルネガティブの患者の奏効率は100%となった。