日本乳癌学会は「患者さんのための乳がん診療ガイドライン2009年版」を作成し、7月3日に金原出版から発売した。7月3日から4日に東京で開催された第17回日本乳癌学会学術総会では、乳がん患者向けガイドライン作成小委員会委員長の大野真司氏(国立病院機構九州がんセンター乳腺科部長)が、特別報告としてガイドライン作成の経緯や、その特徴を解説した。

 初版の2006年版をベースに、見直しに当たっては三つの患者会に「患者さんが知りたい質問」をアンケート調査し、項目数を46から60に増やした。全てQ&A方式の記述になっている。

 医師のためのガイドラインを作成した専門医チームが執筆した原稿を、患者、看護師、薬剤師のチームが「患者により分かりやすいように」という視点で徹底的に書き直し、さらに専門医チームがチェックするというプロセスを経て出来上がったという。

 「とにかく遠慮なく徹底的に書き直してくださいと(患者らのチームに)お願いした。中村清吾先生(注)の原稿でも、元の文章がほとんど残らないくらい真っ赤になって返ってきた」と、赤字が入った原稿のファイルをスライドで示しながら、大野氏は説明した。

 価格は2415円(税込み)。医学専門書を扱う書店やインターネット書店などで入手できる。

(注)聖路加国際病院乳腺外科部長の中村清吾氏。