未治療の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)に対し、romidepsinとCHOP療法の併用は、血液毒性は多いものの施行可能であり、良好な奏効率も得られることが、フェーズ1B/2試験(RO-CHOP試験)で明らかになった。6月19日から22日までスイスLuganoで開催された第12回International Conference on Malignant Lymphoma(ICML2013)で、フランスCHU (Centre hospitalier universitaire) Henri MondorのJ. Dupuis氏らが発表した。

 romidepsinはヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤。米国では治療歴がある再発・難治性PTCLと皮膚T細胞リンパ腫に対して承認されている。再発・難治性PTCL患者での奏効率は25-38%と報告されている。

 今回の試験は、未治療のPTCL患者を対象に、romidepsinを漸増し、CHOP21療法と併用した場合の用量を検討した。romidepsinの用量は、再発・難治性PTCL患者を対象としたフェーズ2試験の結果から、初回用量は10mg/m2とし、1日目と8日目に投与した。

 CHOP21療法は、シクロフォスファミド(750mg/m2、1日目)、ドキソルビシン(50mg/m2、1日目)、ビンクリスチン(1.4mg/m2、1日目)、プレドニゾン(40mg/m2、1-5日目)を投与した。これを8サイクル行った。

 各コホートは3人ずつとし、フェーズ1B試験は最終的に18人を対象に行われた。まずコホート1(10mg/m2)で用量制限毒性(DLT)が1人に認められたため、3人を追加したところ、2人でDLTが認められた。そこで用量を8mg/m2に減量して3人に投与した結果、DLTは認められなかった。

 次に10mg/m2に増量して3人に投与したところ、DLTは見られなかった。12mg/m2に増量したところ、3人中1人にDLTが認められた。3人を追加し、同量を投与した結果、2人でDLT(グレード3の悪心)が見られた。この結果から、フェーズ2試験の推奨用量として、12mg/m2と決定された。

 有害事象はすべての患者で認められたが、有害事象の84%はグレード1/2であった。有害事象の38%は1-2サイクル目に見られた。有害事象による死亡はなかった。

 推奨用量決定後、25人を対象に同用量が投与された(拡大コホート)。拡大コホートにおいて、1人に重度の末梢感覚神経障害が認められ、治療を中止した。3人に急性の心毒性が1サイクル目に見られたが、致死性ではなかった。5人が血小板減少のためromidepsinの投与を中止した。

 主なグレード3/4の有害事象は、好中球減少が85%、血小板減少は35%、貧血は8%、悪心・嘔吐が10%、発熱性好中球減少は19%だった。またQT延長が24%に見られたが、グレード3/4はなかった。なお「心血管イベントに関し、治療との関連性は明らかでない」とした。

 効果判定可能な27人の患者のうち、完全奏効(CR)が15人(55.6%)で、奏効率は74%だった。フォローアップ期間中央値10カ月において、1年PFS率が63.9%、1年生存率は88.9%であった。

 現在、フェーズ2試験の解析が進められている。またromidepsinとCHOP療法の無作為化フェーズ3試験も進められ、420人の登録が予定されている。