治療歴の多い再発・難治性ホジキンリンパ腫に対し、腫瘍細胞のCD30とNK細胞上のCD16Aの2つを標的とした新規抗体であるAFM13は、抗腫瘍効果があり、忍容性も認められることが、German Hodgkin Study Groupのフェーズ1試験で明らかになった。6月19日から22日までスイスLuganoで開催されている第12回International Conference on Malignant Lymphoma(ICML2013)で、ドイツUniversity Hospital of CologneのAndreas Engert氏が発表した。

 AFM13は、2つの異なる抗原に結合する二重特異性(bispecific)の4価TandAb抗体。ホジキンリンパ腫の腫瘍細胞のCD30を標的とするとともに、CD16Aを介してNK細胞を誘導する。

 研究グループによれば、ホジキンリンパ腫患者ではNK細胞による標的細胞の分解能が低下しているが、AFM13投与によるCD16Aの導入で、NK細胞の殺細胞効果は健常者と同等になることが示されている。

 フェーズ1試験は、最大耐用量(MTD)、用量制限毒性(DLT)、毒性、薬物動態、奏効性の検討を目的に、3×3デザインで行われた。AFM13の用量は0.01-7mg/kgまで7段階に分け、1、8、15、22日に投与された。

 対象は治療歴が多いホジキンリンパ腫患者28人。うち14人は難治性患者であった。前治療数の中央値は6回だった。

 この結果、全ての用量で忍容性があり、MTDは認められなかった。0.5mg/kgでDLTが1人に認められた(貧血、ビリルビン上昇)。そこで患者を6人まで増やした。主な有害事象は、グレード1/2の注射反応(頭痛、発熱、倦怠感、筋肉痛)であった。有害事象の多くは初回投与後に起こり、対処療法あるいは短期間の投与中断により回復した。

 最良奏効は、PRが2人、SDが13人に認められた。なお腫瘍が小さい患者あるいは血中濃度が高い患者で高い奏効が得られていた。

 初回投与後のNK細胞の数は、AFM13の用量に依存して増加した。また可溶性CD30(sCD30)の減少はAFM13の用量と関連していることも示された。AFM13の半減期は7mgにおいて22.4時間であった。

 これらの結果から、「AFM13は治療歴の多いホジキンリンパ腫患者に対し、新規治療になり得る」とした。