aggressiveリンパ腫患者に対する自家造血幹細胞移植(ASCT)の前処置レジメンとして、BEAM療法のうちBCNU(カルムスチン)をベンダムスチンに変えたBeEAM療法は安全に施行できることが、スペインGELTAMOグループのフェーズ2試験の中間解析で明らかになった。6月19日から22日までスイスLuganoで開催されている第12回International Conference on Malignant Lymphoma(ICML2013)で、Hospital Universitario de SalamancaのAlejandro Martin氏らが発表した。

 リツキシマブ治療後の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)やALK陰性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)など、aggressiveリンパ腫に対し、大量化学療法とASCTは有用な治療の1つとなっている。移植前の化学療法としては、BCNU、エトポシド、シタラビン、メルファランによるBEAM療法が用いられるが、より毒性が低く、効果の高い前処理レジメンが求められていた。

 ベンダムスチンはaggressive B細胞およびT細胞リンパ腫を含む再発・難治性リンパ腫で有効性が認められ、グレード3/4の非血液毒性も低いことが報告されている。またin vitroでBEAM療法の他の薬剤との相乗作用も示されている。そこで、BEAM療法のうちBCNUをベンダムスチンに変えたレジメンの試験が行われた。

 対象は、救済療法後に部分奏効(PR)もしくは完全寛解(CR)となった再発・難治性DLBCLもしくはグレード3Bの濾胞性リンパ腫、あるいは組織学的にDLBCLに転換したtransformed DLBCLもしくはALK陰性PTCL患者。主要評価項目は3年間の無増悪生存(PFS)で、副次評価項目には安全性や全生存期間、無イベント生存などが含まれた。

 ベンダムスチンは200mg/m2を移植の6-7日前に投与、シタラビン400mg/m2とエトポシド200mg/m2は2-5日前に、メルファラン140mg/m2は移植前日に投与した。

 試験には60人が登録された。結果、導入されたCD34陽性細胞の中央値は4.05×106/kgだった。全員が移植可能となり、好中球数が0.5×109/Lを超えるまでの日数中央値は11日、血小板数が20×109/Lを超えるまでの日数中央値は14日だった。なお3人で好中球減少もしくは血小板減少が認められたが、G-CSF投与もしくは血小板移植で回復した。

 重篤な有害事象は30人で認められた。治療関連死は2人だった(ウイルス感染による肺炎)。また5人で急性腎不全が認められ、4人では前処理レジメンで用量調整を要した。このほか、グレード3/4の有害事象として、粘膜炎が25人、下痢、気道疾患が各6人、嘔吐が2人、腎障害、中枢神経系の疾患、皮膚障害が各1人に見られた。

 ASCTから100日後の治療効果は、奏効率が85%で、CRが73.3%、PRが11.7%であった。また単変量解析で、CR率に影響を与える有意な因子は、前治療数(1回)、移植時の奏効(CR)であり、奏効率に影響を与える因子は前治療数であることが示された。

 転帰は、フォローアップ中央値7カ月において、再発もしくは増悪が11人、死亡が5人であり、1年PFS率は69%、1年生存率は93%だった。

 これらの結果から、「BeEAM療法はaggressiveリンパ腫患者において施行可能であり、毒性プロファイルもこれまでの報告と変わらなかった」。ただし腎毒性が起こる可能性があり、特に腎不全の既往がある患者では、注意深いモニタリングが必要であるとした。