節外性辺縁帯B細胞リンパ腫(MALTリンパ腫)患者において、クロラムブシルリツキシマブの併用は、クロラムブシル単独もしくはリツキシマブ単独に比べて、無イベント生存(EFS)および無増悪生存(PFS)を改善することが、無作為化フェーズ3試験のIELSG-19試験で明らかになった。International Extranodal Lymphoma Study Groupを代表して、スイスOncology Institute of Southern SwitzerlandのEmanuele Zucca氏が、6月19日からスイス・ルガノで開催されている第12回国際悪性リンパ腫会議(ICML2013)で発表した。

 MALTリンパ腫の局所制御には抗生物質や放射線療法、手術が行われるが、進行例あるいは再発・難治性例に対する標準的な治療は確立していない。この試験は当初、クロラムブシル+リツキシマブ併用群とクロラムブシル単独群を比較する試験であったが、登録が迅速に進み、後にリツキシマブ単独群が追加された。

 対象は、CD20陽性のMALTリンパ腫で、未治療もしくは局所治療後の再発患者とした。454人が登録され、クロラムブシル単独群は151人、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は152人、リツキシマブ単独群は151人であった。今回は、評価可能であった各群130人、131人、132人を解析対象とした。主要評価項目はEFSと設定された。

 クロラムブシル単独群には、クロラムブシル6mg/m2/日を2週間投与した。効果判定し、病勢安定(SD)以上の患者には、9週目からクロラムブシル6mg/m2/日を2週間、28日おきに、4サイクル投与した。クロラムブシル+リツキシマブ併用群は、クロラムブシルを同様のスケジュールで投与し、さらにリツキシマブ375mg/m2を1、8、15、22、56、84、112、140日目に静注した。リツキシマブ単独群には併用群と同じスケジュールでリツキシマブを投与した。

 フォローアップ期間中央値は、クロラムブシル単独群は86カ月、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は88カ月、リツキシマブ単独群は42カ月であった。

 この結果、奏効率が、クロラムブシル単独群は85%、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は95%、リツキシマブ単独群は79%で、完全奏効率がそれぞれ62%、80%、55%だった。

 5年EFS率が、クロラムブシル単独群は52%(95%信頼区間:42-60)、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は70%(同:61-77)、リツキシマブ単独群は51%(同:40-61)であった。またクロラムブシル単独群に対する併用群のハザード比は0.52(p=0.0005)、リツキシマブ単独群に対する併用群のハザード比は0.51(p=0.0015)で有意差が示された。一方、クロラムブシル単独群に対するリツキシマブ単独群のハザード比は0.99(p=0.957)だった。

 5年PFS率は、クロラムブシル単独群は59%(95%信頼区間:49-68)、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は72%(同:63-79)、リツキシマブ単独群は58%(同:46-67)であった。またクロラムブシル単独群に対する併用群のハザード比は0.59(p=0.013)、リツキシマブ単独群に対する併用群のハザード比は0.53(p=0.006)であり、クロラムブシル単独群に対するリツキシマブ単独群のハザード比は1.09(p=0.383)だった。

 全生存期間は3群間で差はなく、5年生存率はクロラムブシル単独群は89%(95%信頼区間:82-94)、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は89%(同:82-94)、リツキシマブ単独群は94%(同:86-97)であった。

 すべての治療群で忍容性が認められ、予期せぬ副作用はなかった。最も多かった有害事象は好中球減少で、グレード3/4の好中球減少が、クロラムブシル+リツキシマブ併用群は19人だが、クロラムブシル単独群とリツキシマブ群は各2人だった。

 また多変量解析の結果、EFSに影響を与える有意な因子は、併用療法、IPI(International Prognostic Index)、リンパ節転移であった。