ブルトン型チロシンキナーゼの選択的阻害剤であるibrutinib(PCI-32765)が、17番染色体短腕(17p)欠失で、未治療、再発または難治の慢性リンパ性白血病(CLL)に対して有効である可能性が明らかとなった。慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)を対象とする臨床試験、12-H-0035で示されたもの。6月19日から22日までスイスLuganoで開催されている第12回International Conference on Malignant Lymphoma(ICML2013)で、米国立衛生研究所(NIH)のAdrian Wiestner氏によって発表された。

 12-H-0035試験は17p欠失またはp53変異を持つCLL/SLL患者を対象に、毎日ibrutinib 420mgを投与し、6カ月時点で効果判定を行い、継続群と中止群(増悪または副作用による)に分ける方式で行われた。

 17p欠失患者は29人で、うち15人(52%)が未治療(評価可能患者は13人)、14人が再発/難治(評価可能は13人)だった。年齢の範囲は33歳から83歳までで、59%が男性、Raiステージ3以上が66%、bulky disease(最長径が5cm超)が52%だった。

 6カ月時点の反応で、IWCLL分類による部分寛解(PR)が54%、リンパ球増加症を伴うPRが42%、増悪(PD)は4%だった。未治療、再発/難治に関わらず効果が認められた。15カ月時点での無増悪生存(PFS)率は未治療群が87%、再発/難治群が85%だった。

 副作用はほとんどのものがグレード1、2で、下痢、皮疹、関節痛、けいれん、口内の痛み、倦怠感だった。グレード3以上の非血液学的毒性が13%の患者に発現し、感染症、皮疹だった。血液学的副作用は稀で、副作用による中止はなかった。