R-CHOP(リツキシマブ、シクロフォスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン併用療法)を導入療法として行い、その後リツキシマブのメンテナンス療法を行うことが高齢者のマントル細胞リンパ腫の標準療法となる可能性が明らかとなった。導入療法としてR-CHOPかR-FC(リツキシマブ、フルダラビン、シクロフォスファミド併用療法)を行い、その後部分寛解(PR)以上が得られた患者を対象に、メンテナンス療法としてリツキシマブかインターフェロン(IFN)α(またはPEG-IFN)を増悪するまで投与したランダム化臨床試験の初めての結果が示されたもの。成果は6月15日から18日までスイスルガノで開催された第11回国際悪性リンパ腫会議(ICML2011)で、オランダUMCGのJ.C. Kluin-Nelemans氏によって発表された。

 ランダム化臨床試験は、60歳超で高用量化学療法や幹細胞移植が適さないマントル細胞リンパ腫患者を、導入療法としてR-CHOP-21を8サイクル受ける群と4週間を1サイクルとしてR-FCを6サイクル受ける群に無作為に割り付けた。そして、効果があった患者は、メンテナンス療法としてリツキシマブを受ける群とIFNαを受ける群にさらに無作為に割り付けた。

 ランダム化は2010年10月に終了し、560人中279人が導入療法としてR-CHOPを受け、281人がR-FCを受けた。現時点で評価可能だったのはR-CHOP群215人、R-FC群216人だった。評価可能患者の年齢中央値はR-CHOP群が71歳、R-FC群が70歳。マントル細胞 リンパ腫国際予後指標(MIPI)で中間リスクの患者がR-CHOP群44%、R-FC群40%、高リスクの患者がR-CHOP群44%、R-FC群40%だった。

 試験の結果、導入療法でのPR以上の寛解率は、R-CHOP群が87%、R-FC群が78%でR-CHOP群の方が良かった(p=0.0506)。また病状が進行した患者はR-FC群(15%)でR-CHOP群(5%)より多かった。観察期間中央値31カ月で、全生存期間中央値はR-CHOP群は64カ月、R-FC群は40カ月と、R-CHOPを受けた群が有意に優れていた(p=0.0072)。死亡は最初の増悪後、最初の寛解中でR-FC群が多かった。

 メンテナンス療法は、158人がIFN、152人がリツキシマブに割り付けられた。観察期間中央値33カ月で、リツキシマブによるメンテナンス療法による寛解期間中央値は77カ月、IFNによるメンテナンス療法による寛解期間中央値は24カ月で、有意にリツキシマブ群の方が優れていた(p=0.0109)。

 導入療法でR-CHOPを受け、リツキシマブによるメンテナンス療法を受けた患者の寛解期間中央値は51カ月、IFNによるメンテナンス療法による寛解期間中央値は24カ月で、有意にリツキシマブ群の方が優れていた(p=0.0005)。導入療法でR-FCを受け、リツキシマブによるメンテナンス療法を受けた患者の寛解期間中央値は77カ月、IFNによるメンテナンス療法による寛解期間中央値は26カ月で、リツキシマブ群の方が優れていた。

 観察期間中央値38カ月で、導入療法でR-CHOPを受け、リツキシマブによるメンテナンス療法を受けた患者の全生存期間中央値は未到達、IFNによるメンテナンス療法による全生存期間中央値は64カ月で、有意にリツキシマブ群の方が優れていた(p=0.0061)。この数字はかつてないほど良い結果だという。