再発成人T細胞白血病リンパ腫ATL)治療薬候補で抗CCR4抗体であるKW-0761の国内フェーズ2試験の結果の詳細が明らかになった。6月15日から18日までスイスルガノで開催された第11回国際悪性リンパ腫会議(ICML2011)で、国立がん研究センター中央病院の飛内賢正氏によって発表された。

 ATLはレトロウイルスのHTLV−1が発症に関与している末梢性T細胞腫瘍。国内の患者数は約2000名。再発・再燃患者には、悪性リンパ腫の治療法に準じた化学療法が実施されているが、有効な治療法は確立されていない。

 今回発表された臨床試験の結果を基に、2011年4月に協和発酵キリンが、化学療法奏効後に再発又は再燃したCCR4陽性ATLを対象に申請している。

 多施設フェーズ2試験は再発CCR4陽性ATL患者を対象に、KW-0761 1.0 mg/kgを1週間間隔で8回投与した際の有効性及び安全性などを検討した。主要評価項目は寛解率だった。試験には28人が登録され、27人が少なくとも1回KW-0761の投与を受けた。

 26人の患者で効果の評価が可能で、完全寛解(CR)が8人、部分寛解が(PR)が5人となり、寛解率は50%(95%信頼区間 30-70)だった。病変の部位別の奏効率は末梢血が100%(13人中13人、全員がCR)、皮膚が63%(8人中5人、3人がCR)、リンパ節及びリンパ節外が25%(12人中3人、全員CR)だった。

 無増悪生存期間中央値は5.2カ月、全生存期間中央値は13.7カ月だった。

 一方副作用は27人について評価され、多くは軽度から中等度だった。6人の患者で皮膚の重篤な副作用が認められた。スティーブンス・ジョンソン症候群(グレード3)が1人、皮疹(グレード3)が5人だったが、全員ステロイドで管理可能だった。

 現在、未治療のATL患者を対象にKW-0761と化学療法を併用する多施設ランダム化臨床試験が行われている。