新規不可逆的EGFR-TKIであるAZD9291が非小細胞肺癌(NSCLC)のEGFR抵抗性変異(T790M)を阻害できる可能性が明らかとなった。フェーズ1試験の途中解析の結果から示されたもの。10月27日から30日までオーストラリア・シドニーで開催された世界肺癌学会(WCLC2013)で、英Christie Hospital NHS TrustのMalcolm Ranson氏によって発表された。

 AZD9291はEGFR活性化変異に対する阻害活性はafatinibよりも劣るが、抵抗性変異であるT790Mに高い効果が期待されている製剤。

 フェーズ1試験はアジア人と西洋人の進行NSCLCを対象に進められている。EGFR-TKI抵抗性の患者を対象に1日1回投与で、20mg投与群(T790M陽性)、40mg投与群(T790M陽性と陰性)、80mg投与群(T790M陽性と陰性)、160mg投与群(T790M陽性と陰性)まで投与が行われている。この後、最大耐量(MTD)まで投与が行われる予定で、ファーストラインとしての試験も計画されている。

 160mg投与群までAZD9291の忍容性が確認された。データカットオフ9月27日の時点で、少なくとも1回の投与を受けた患者は89人だった。20mg群から160mg群まで用量制限毒性は発現しなかった。皮疹がグレード1が15人、グレード2が1人、下痢がグレード1が13人、グレード2が1人、グレード3が1人に出ていた。

 抗腫瘍効果は、全体で評価可能だった35人(80mg群まで)中15人で部分奏効(確認と未確認を含む)が得られた。T790M陽性患者では18人中9人で部分奏効(確認と未確認を含む)が得られた。

 発表されたフェーズ1試験には日本も参加している。