ステージIIIBまたはIVの非小細胞肺癌(NSCLC)のセカンドライン治療を検討したフェーズ3試験 EFC10261-VITALの最終結果では、afliberceptとドセタキセルを併用した群は、プラセボとドセタキセルを併用した群と比べて、主要評価項目の全生存期間(OS)で有意な延長を示すことができなかった。一方、副次的評価項目の無増悪生存期間(PFS)や奏効率は、afliberceptの併用により良好な結果となった。7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催された第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、イタリアUniversity of TurinのSilvia Novello氏が発表した。

 afliberceptは新しい組換え型のヒト融合蛋白質で、血管内皮細胞成長因子(VEGF)-A、VEGF-B、胎盤成長因子(PIGF)に結合し、各受容体との相互作用を阻害する。
 
 Novello氏らは、ステージIIIまたはIVのNSCLCのセカンドライン治療としてafliberceptとドセタキセルの併用療法を評価する、多国籍のフェーズ3試験、EFC10261-VITAL試験を実施し、最終結果を報告した。

 対象は、白金系抗癌剤ベースの治療歴が1回のみのNSCLCで非扁平上皮癌の患者とした。患者をECOG PSとベバシズマブの治療歴の有無で層別化し、3週ごとに、ドセタキセル 75mg/m2と、aflibercept 6mg/kgまたはプラセボを投与する群に、1対1で割り付けた。同試験の主要評価項目はITT解析による全生存期間(OS)、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)や奏効率などだった。

 2007年9月から2010年2月までに、913人(年齢中央値60歳、男性66%)が登録された。afliberceptとドセタキセルの併用群は456人、プラセボとドセタキセルの併用群は457人となった。転移を有する患者の割合や転移部位の数、ECOG PSなど、ベースラインの患者背景は両群で同様だった。2カ所以上の転移を有する患者は両群で85%以上だった。
 
 主要評価項目の全生存期間(OS)の中央値は、afliberceptとドセタキセルの併用群では10.05カ月、プラセボとドセタキセルの併用群では10.41カ月で、ハザード比1.01となった(95%信頼区間 0.868〜1.174、p=0.8985)。afliberceptによる有意な延長はみられなかった。

 一方、副次的評価項目ではafliberceptによる良好な結果がみられた。PFSの中央値は、afliberceptとドセタキセルの併用群では5.19カ月、プラセボとドセタキセルの併用群では4.11カ月で、ハザード比0.819(95%信頼区間 0.716〜0.937、p=0.0035)となった。

 奏効率は、afliberceptとドセタキセルの併用群で23.3%、プラセボとドセタキセルの併用群で8.9%だった(p<0.0001)。

 afliberceptで報告された有害事象は、抗VEGF抗体に関する過去の報告と一致していた。有害事象により治療中止となったのは、afliberceptとドセタキセルの併用群で27.0%、プラセボとドセタキセルの併用群で14.4%だった。

 グレード3以上の高血圧は、afliberceptとドセタキセルの併用群で7.3%、プラセボとドセタキセルの併用群で0.9%に発現した。またグレード3以上の出血は、afliberceptとドセタキセルの併用群で2.7%、プラセボとドセタキセルの併用群で1.3%に発現した。またグレード3以上の臨床検査値の異常でafliberceptとドセタキセルの併用群で多かったのは、好中球減少および好中球減少に関連する合併症、蛋白尿などだった。

 試験治療中の死亡は、afliberceptとドセタキセルの併用群で14.5%、プラセボとドセタキセルの併用群で6.8%だった。このうち、疾患の進行による死亡はそれぞれ8.0%と3.5%、有害事象による死亡は7.1%と4.0%だった。試験治療に関連する死亡は3.5%と2.0%となった。