1レジメン以上の化学療法を受けた経験のあるALK遺伝子再構成陽性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対し、ALK阻害剤crizotinibが有効で、忍容性も十分にある可能性が明らかになった。世界規模で実施されたフェーズ2試験(PROFILE 1005)の予備的な解析の結果示されたもの。成果は7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催された第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、米Memorial Sloan-Kettering Cancder CenterのG.J Riely氏によって発表された。

 PROFILE 1005試験には12カ国57施設から集められた、FISH法によりALK遺伝子の転座が確認された患者が登録された。対象となったのは、18歳以上のALK遺伝子再構成陽性の進行NSCLC患者のうち、1レジメン以上の化学療法を受けても、病状が進行した患者。crizotinibは250mgを1日2回、毎日経口投与され、21日を1サイクルとした。効果の判定は6週おきにRECIST基準で行い、安全性については3週おきに評価した。

 現時点で抗腫瘍効果が評価可能な患者133人の年齢中央値は52歳(範囲29-82)で、男性が64人、女性が72人。非喫煙者が92人(68%)、禁煙者が39人(29%)、喫煙者が5人(4%)と、非喫煙者が多かった。また、腺癌が130人(96%)と大半を占めていた。

 前治療のレジメン数は、1回が9人(7%)、2回が39人(29%)、3回が42人(31%)、4回が21人(15%)、5回以上が25人(18%)だった。

 抗腫瘍効果は、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が67人、病勢安定(SD)が45人で、客観的奏効率は51%。病勢コントロール率は、第6週だと85%、第12週だと73.7%だった。奏効期間の範囲は6週から42週だった。

 解析の時点で患者のcrizotinib投与期間中央値は9週間(0.1-36)で、88%の患者が投薬を継続されていた。ウォーターホールプロットはフェーズ1である1001試験と同様な傾向となった。

 治療関連の有害事象の大半は、悪心(57.4%)、嘔吐(43.4%)、下痢(42.6%)、便秘(27.2%)といった胃腸症状のグレード1/2。視覚関連も58.8%と多かったが、すべてグレード1/2であった。グレード3以上の治療関連の有害事象は25%の患者で報告され、多くはALT上昇だった。有害事象のために8人が治療を中止した。試験中における2人の死亡が治療関連と判断された(肺炎1人、原因不明1人)。副作用プロファイルもフェーズ1で見られたものと同様だった。