非小細胞肺癌(NSCLC)患者で、ゲムシタビンカルボプラチンによる一次治療で病勢安定(SD)と判定された患者の生存期間は、部分奏効(PR)と判定された患者とほぼ同じであることがわかった。7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催された第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、中国Guangdong General HospitalのJin-ji Yang氏らが発表した。

 進行NSCLC患者でプラチナ系抗癌剤による一次治療で生存が延長することは知られているが、奏効率が良くても、生存改善につながらないことが幾つかの臨床試験で報告されている。特に病勢安定(SD)と生存との関連性ははっきりしていない。そこで、研究グループは、ゲムシタビンとカルボプラチンによる一次治療で、進行NSCLC患者におけるSDの生存への寄与を検討した。

 対象は、2003年1月から2006年7月にゲムシタビンとカルボプラチンによる一次治療を受けた進行NSCLC患者146人。男性が86人、年齢中央値は58歳(32-75歳)、喫煙者は41.8%で、腺癌が61.6%、扁平上皮癌が26.7%を占めた。wetステージ3Bが30.1%、ステージ4が69.9%、脳転移を有した患者は22.6%であった。生存はカプランマイヤー法で、予後因子は多変量Cox回帰解析で求めた。

 この結果、完全奏効(CR)の患者はいなかったが、部分奏効(PR)は27人(PR群)で、奏効率は18.5%となった。SDは61人であり(SD群)、病勢制御率は60.3%だった。

 無増悪生存期間の中央値は、PR群では6.6カ月(95%信頼区間 5.2-8.1)、SD群は6.7カ月(同 6.3-7.2)で有意差がなかった(p=0.341)。全生存期間中央値は、PR群では17.5カ月(同 0.6-24.4)、SD群では15.1カ月(同 11.4-18.8)で、これも有意差はなかった(P=0.552)。

 多変量解析で、ステージ3Bと4、PRと病勢進行(PD)、SDとPDを比較した結果、ステージ3BとPR、SDが良好なPFSと有意な関連性があった(p=0.024、p=0.000、p=0.000)。またOSについても、ステージ3B、PR、SD、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤の治療継続が良好なOSと関連していた(p=0.002、p=0.000、p=0.000、p=0.004)。

 これらの結果から、「ゲムシタビンとカルボプラチンによる一次治療では、PRに達した患者とSDに達した患者で、同等のPFSとOSが得られる」とし、さらに「PRとSDはPFSとOSの強い予測因子になる」とした。