非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の患者において、ペメトレキセドシスプラチンの併用はその他の2剤併用より全生存期間(OS)を改善することが3つの臨床試験を統合解析してわかった。7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、米国University of North CarolinaのMark A. Socinski氏らが発表した。

 ペメトレキセドとシスプラチンの併用は非扁平上皮NSCLCにおいて、ゲムシタビンとシスプラチンの併用に比べて有効性が高いことが知られているが、他のレジメンと比較した試験はない。そこで研究グループは、進行NSCLCの1次治療を検討した3つのフェーズ3試験を用いて、ペメトレキセド+シスプラチンと他の5つのレジメンのOSを比較した。

 3つの試験に参加した患者は合計で3467人。内訳はTreatらの試験(2010)で1135人、Scagliottiらの試験(2002)で607人、Scagliottiらの試験(2008)で1725人。それらの試験では、ペメトレキセド+シスプラチン、ゲムシタビン+カルボプラチン、ゲムシタビン+シスプラチン、ゲムシタビン+パクリタキセル、パクリタキセル+カルボプラチン、ビノレルビン+シスプラチンが使用された。それらレジメンにおけるOSはCoxハザードモデルで比較された。

 この結果、非扁平上皮NSCLCでは、ペメトレキセド+シスプラチンは他のレジメンに対して優れた傾向を示し、OS中央値はペメトレキセド+シスプラチンが11カ月、ゲムシタビン+カルボプラチンは8.3カ月、ゲムシタビン+シスプラチンは10カ月、ゲムシタビン+パクリタキセルは8.4カ月、パクリタキセル+カルボプラチンは8.6カ月、ビノレルビン+シスプラチンは8.3カ月だった。

 これに対し、扁平上皮癌では、OS中央値はペメトレキセド+シスプラチンが9.4カ月、ゲムシタビン+カルボプラチンは6.6カ月、ゲムシタビン+シスプラチンは10.8カ月、ゲムシタビン+パクリタキセルは10.2カ月、パクリタキセル+カルボプラチンは10.6カ月、ビノレルビン+シスプラチンは13.3カ月だった。

 全患者でのペメトレキセド+シスプラチンのハザード比は、ゲムシタビン+カルボプラチンに対しては0.88(95%信頼区間 0.65-1.18)、ゲムシタビン+シスプラチンに対しては0.94(同 0.84-1.05)、ゲムシタビン+パクリタキセルに対しては0.91(0.68-1.22)、パクリタキセル+カルボプラチンに対しては0.91(0.71-1.17)、ビノレルビン+シスプラチンに対しては0.80(0.62-1.03)と、いずれもペメトレキセド+シスプラチンで良好な傾向が示された。

 組織別には、非扁平上皮NSCLCの患者で、ペメトレキセド+シスプラチンは他のレジメンに対し、良好なハザード比を示し、ビノレルビン+シスプラチンに対するハザード比が0.67(95%信頼区間 0.50-0.91)、ゲムシタビン+シスプラチンに対しては0.85(同 0.75-0.97)と、有意に優れていた。一方、ゲムシタビン+カルボプラチンに対しては0.80(0.57-1.14)、ゲムシタビン+パクリタキセルに対しては0.79(0.56-1.02)、パクリタキセル+カルボプラチンに対しては0.78(0.58-1.05)であった。

 扁平上皮癌の患者では、ゲムシタビン+シスプラチンのほうが、ペメトレキセド+シスプラチンに対して良好な結果であり、ハザード比は1.23(95%信頼区間 1.00-1.51)だった。またゲムシタビン+パクリタキセルでもハザード比は1.26(同 0.70-2.27)、パクリタキセル+カルボプラチンは1.34(0.84-2.11)、ビノレルビン+シスプラチンは1.25(0.78-2.02)であり、ペメトレキセド+シスプラチンに比べて優れている傾向が見られた。しかしゲムシタビン+カルボプラチンでは0.96(0.53-1.73)であった。