進行性の非小細胞肺癌(NSCLC)で非扁平上皮癌の患者を対象に、エリブリンとペメトレキセドの併用を検討したフェーズ1b試験から、フェーズ2試験の推奨用量はエリブリン0.9mg/m2、ペメトレキセドは500mg/m2で、この用量では忍容性が良好で、毒性プロファイルも予測された範囲であることが示された。7月3日から7日にかけてオランダ・アムステルダムで開催された第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、イタリアInstitute Scientifico San RaffaeleのV. Gregorc氏が発表した。

 エリブリンは、海洋産物クロイソカイメンから抽出されたハリコンドンBの全合成類縁化合物で、微小管ダイナミクスを阻害する。

 Gregorc氏らは、悪性胸水を伴うステージIIIB、またはステージIVの非扁平上皮癌のNSCLCで、細胞障害性化学療法を1回受けた非扁平上皮癌の患者を対象として、非盲検、多施設共同の無作為化フェーズ1b試験を実施した。フェーズ1b試験では、ペメトレキセドと併用するエリブリンの最大耐用量(MTD)が2つの投与スケジュールで検討された。続くフェーズ2試験では、安全性と予備的な有効性が検討される予定だ。

 フェーズ1b試験には15人が登録された。1群(10人、平均年齢59.0歳)では、21日を1サイクルとして、1日目にエリブリン0.9mg/m2(4人)または1.4mg/m2(6人)と、ペメトレキセド500mg/m2を投与した。2群(5人、同50.5歳)では、21日を1サイクルとして、1日目と8日目にエリブリン0.7mg/m2と1日目にペメトレキセド500mg/m2を投与した。

 中央値で2サイクルの治療が行われ、1群のMTDは0.9mg/m2となったが、2群では受容可能な範囲の用量制限毒性(DLT)の発現が初回投与量で多く、決定できなかった。

 1群のMTDで多く発現した有害事象は、好中球減少(75%)、白血球減少(50%)、貧血(50%)、疲労感(50%)、発疹(50%)、肺塞栓(50%)などで、2群で多く発現した有害事象は、好中球減少(60%)、貧血(60%)、白血球減少(60%)などだった。

 有害事象のためにエリブリンの用量の調整が必要となったのは、1群では2人(20%)、2群では3人(60%)だった。ペメトレキセドの用量の調整が必要となったのは、1群では2人(20%)、2群では2人(40%)だった。

 1群では1人が貧血、無力症、脱水、白血球減少のために試験から脱落し、2群では1人がCOPDのため脱落した。

 1群のMTDにおける奏効は、部分奏効(PR)が2人だった。また、1群のMTDにおけるPFSの中央値は5.25カ月となった。

 フェーズ2試験では、21日を1サイクルとして、エリブリン0.9mg/m2とペメトレキセド500mg/m2を1日目に投与する1群と、ペメトレキセド500mg/m2のみを1日目に投与する2群に、各40人が無作為化される予定である。フェーズ2試験の患者登録はすでに開始されている。