非小細胞肺癌(NSCLC)患者の一次治療として、ペメトレキセドとカルボプラチンによる導入療法は忍容性があり、効果的であることが日本の多施設共同試験で明らかになった。7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、山口宇部医療センターの青江啓介氏らが発表した。

 対象は、未治療の切除不能ステージ3B/4もしくは術後再発の非扁平上皮癌NSCLCで、ECOG 0-1、測定可能病変のある患者。ペメトレキセドとカルボプラチンによる導入療法を行い、その後、ペメトレキセドによる維持療法を行った。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間、奏効率、病勢制御率、安全性、導入療法での奏効率とした。

 カルボプラチン(AUC 6)とペメトレキセド(500mg/m2)は、3週おきに第1日に投与し、これを4サイクル行った。導入療法の終わりに、抗腫瘍効果を判定し、完全奏効、部分奏効、病勢安定が見られた患者に対し、ペメトレキセド(500mg/m2)による維持療法を病勢進行もしくは重篤な有害事象が認められるまで継続した。

 今回の発表では導入療法の結果や維持療法への移行率などが報告された。

 導入療法でペメトレキセドとカルボプラチンは109人に投与された。年齢中央値は63歳(38〜78歳)で、男性が63%を占めた。PS 0の患者が34%、PS 1が66%、ステージ3Bが30%、ステージ4が66%、再発が4%。腺癌が96%を占め、肺大細胞癌が3%、その他が1%。喫煙者は8%、喫煙経験者は61%だった。

 導入療法におけるdose intensityはカルボプラチンが90%、ペメトレキセドが89%だった。75人(69%)は4サイクルの導入療法を完遂し、60人(55%)が維持療法に移行した。なお維持療法の開始前に治療を中止したのは49人で、病勢進行による中止が31人、有害事象が9人、その他が9人だった。また20%の患者で投与量を減量し、68%の患者では投与が遅延した。

 主なグレード3以上の有害事象は、血液毒性では好中球減少が54%、血小板減少は41%、貧血は28%、白血球減少が20%、リンパ球減少が5%。非血液毒性ではグレード3以上の食欲不振が6%、ALT上昇が5%であり、全グレードでは皮疹が26%、発熱が17%の患者に見られた。また赤血球輸血は10%、血小板輸血が7%、G-CSF投与が9%の患者に行われた。

 抗腫瘍効果は、部分奏効が42人(39%)、病勢安定が47人(43%)であり、奏効率は39%、病勢制御率は82%となった。

 「ペメトレキセドとカルボプラチンの併用は、血液毒性の頻度は他のレジメンとほぼ同じだが、QOLが下がりにくいと思われる。導入療法でQOLを下げないことは重要であり、ペメトレキセドとカルボプラチンの併用はそれを達成できる可能性がある」と青江氏は述べた。維持療法を含めた有効性・安全性の結果は今年の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で報告される予定であるという。