EML4-ALK融合遺伝子などのALK遺伝子再構成は肺癌患者の9.6%、Met増幅は4.1%に見られることが、米国の肺癌遺伝子変異コンソーシアム(Lung Cancer Mutation Consortium)のデータで明らかになった。7月3日から7日にオランダ・アムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、University of Colorado Cancer CenterのMarileila Varella Garcia氏らが発表した。

 米国の肺癌遺伝子変異コンソーシアム(Lung Cancer Mutation Consortium)は、進行肺腺癌患者1000人を対象に、ALK遺伝子など肺癌の遺伝子変異の頻度や特徴、治療選択を評価するプロジェクト。米国NCIが主導し全米14施設が行っている。各施設では、AKT1、BRAF、EGFR、HER2、KRAS、MEK1、NRAS、PIK3CA、さらにALKとMETの分析が行われている。

 今回の発表ではALKとMETのFISH法による分析結果が報告された。対象は分子標的薬による治療歴がないステージ3B/4の肺腺癌患者。ALKは345人、METは257人で検討された。

 ALK再構成の判定は、スプリットシグナルあるいはALK3'シグナルが腫瘍細胞の15%を超えて見られた場合と定義した。MET増幅はMET/CEP7の比率が2.2以上の場合とされた。

 その結果、ALK遺伝子再構成は肺癌患者の9.6%、Met増幅は4.1%に認められた。これらの数値は、ALK阻害剤crizotinibなど、ALK阻害剤やMET阻害剤が有効な患者の数を示しているといえる。

 またALK変異が見られた群の年齢中央値は52.3歳だが、変異がなかった群の年齢中央値は60歳だった。ALK変異群では非喫煙者が64%を占めるのに対し、変異がない群では31%であり、喫煙経験者がそれぞれ33%、61%だった。肝転移を有した患者はALK変異群は21%、変異がなかった群は8%と2群間で違いがあったが、性別や病期、脳転移では有意な違いはなかった。

 これらの結果から、「ALK再構成の頻度は文献と一致していたが、MET増幅は低い傾向にあった」とした。