進行非小細胞肺癌(NSCLC)のファーストライン治療として、カルボプラチンS-1の併用療法は、カルボプラチンとパクリタキセルの併用療法と同等の全生存期間(OS)を示し、扁平上皮癌の患者で良好な結果であったことが、無作為化フェーズ3試験(LETS試験)の最新の解析結果から明らかになった。7月3日から7日にかけてオランダ・アムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、兵庫県立がんセンター呼吸器内科の里内美弥子氏が発表した。

 LETS試験は、西日本胸部腫瘍臨床研究機構(West Japan Thoracic Oncology Group:WJTOG)による臨床試験WJTOG3605として実施された。今回、里内氏は、同試験の最新の解析結果を発表した。

 同試験の対象は、未治療のステージIIIBまたはIVのNSCLCで、ECOG PSが0または1の患者564人。主要評価項目はOSだった。

 カルボプラチンとS-1の併用群(282人、年齢中央値64歳)では、3週間を1サイクルとして、1日目にカルボプラチンをAUC 5mg/mL/分で、1日目から14日目までS-1を80mg/m2/日(40mg/m2/日を1日2回)で投与した。カルボプラチンとパクリタキセルの併用群(282人、同63歳)では、3週間を1サイクルとして、1日目にカルボプラチンをAUC6mg/mL/分で、パクリタキセルを200mg/m2で投与した。いずれも最大で6サイクルまで施行した。

 里内氏らは、2年間の追跡期間のデータを用いて最新の解析を行い、ステージ、PS、組織学的所見、性別、喫煙の状態によるサブグループ解析も行った。

 死亡は計446件となった。OSの中央値は、カルボプラチンとS-1の併用群では15.2カ月だったのに対し、カルボプラチンとパクリタキセルの併用群では13.1カ月だった。ハザード比は0.956(95%信頼区間 0.793〜1.151)となった。

 ステージIIIB/IV、PS0/1、組織学的所見(腺癌/非腺癌)、性別、喫煙の状態によるOSのサブ解析では、いずれも有意差はみられなかった。

 しかし、予備的な解析で扁平上皮癌の患者のOSをみると、カルボプラチンとS-1の併用群では14.0カ月、カルボプラチンとパクリタキセルの併用群では10.6カ月で、ハザード比は0.713(95%信頼区間 0.476〜1.068)となり、良好な結果だった。一方、非扁平上皮癌の患者のOSは15.5カ月と13.9カ月で、ハザード比は1.060(同 0.859〜1.308)だった。

 ITT解析による無増悪生存期間(PFS)の中央値は、カルボプラチンとS-1の併用群が4.1カ月、カルボプラチンとパクリタキセルの併用群が4.8カ月で、ハザード比は1.035(95%信頼区間 0.875〜1.224)だった。

 中間解析に続き、今回の解析でも、カルボプラチンとS-1の併用療法はカルボプラチンとパクリタキセルの併用療法に非劣性であることが示された。

 里内氏は「進行NSCLCのファーストライン治療として、カルボプラチンとS-1の併用療法は治療選択肢となると考えられる」と話した。