進展型小細胞肺癌にpan BCL-2アンタゴニストであるobatoclaxと化学療法を併用することが有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験で奏効率、臨床利益率、無増悪生存期間(PFS)中央値、全生存期間(OS)中央値で化学療法のみよりも優れる傾向が示された。成果は7月4日から7日までオランダアムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、米University Pennsylvania Abramson Cancer CenterのC.J.Langer氏によって発表された。

 フェーズ2試験はPSが0-2の測定病変を持つ化学療法未治療の進展型小細胞肺癌患者を対象に行われた。化学療法のみ群(78人)には21日を1サイクルとして1日目にカルボプラチンAUC5、1日目から3日目までエトポシド100mg/m2が投与された。obatoclax群(77人)には化学療法に加えて1日目から3日目にobatoclax 30mgを投与した。6サイクルを終了した時点で効果の認められた患者には予防的頭蓋照射を行い、obatoclaxを維持療法として投与した。患者の年齢中央値は化学療法のみ群が63歳、obatoclax群が62歳。男性は両群合わせて56%、PS0が31%、PS1が60%、PS2が9%だった。両群の21%が脳転移を有していた。

 試験の結果、奏効率は化学療法のみ群が54%、obatoclax併用群が65%、p=0.107となり、obatoclax併用群が良い結果だったが、有意差はつかなかった。臨床利益率は化学療法のみ群が69%、obatoclax併用群が83%、p=0.033だった。PFS中央値が化学療法のみ群が5.4カ月、obatoclax併用群が6.0カ月、ハザード比は0.795、p=0.084となった。12カ月生存率は化学療法のみ群が37.2%、obatoclax併用群が45.5%、p=0.19、OS中央値は化学療法のみ群が9.9カ月、obatoclax併用群が10.6カ月、ハザード比は0.724でp=0.052だった。PS0-1の患者に絞るとOS中央値は、化学療法のみ群が10.1カ月、obatoclax併用群が11.9カ月、ハザード比0.711でp=0.054、1年生存率は、化学療法のみ群が39%、obatoclax併用群が48%だった。PS2群のOS中央値は、化学療法のみ群が5.8カ月、obatoclax併用群が6.0カ月と予後が悪かった。研究グループはPS0-1の患者に絞ってフェーズ3試験で評価されるだろうとした。

 副作用は、obatoclax併用群で眠気(全グレード46%)、多幸気分(全グレード31%)などの中枢系の副作用がobatoclax投与後すぐに発生した。5%以上のグレード3/4の非血液学的副作用はobatoclaxでの眠気(8%)だけだった。グレード3/4の貧血はobatoclax群8%、化学療法のみ群15%、好中球減少症が61%と58%、血小板減少症が17%と10%だった。