抗RANKL抗体であるdenosumabゾレドロン酸よりも肺癌患者の全生存期間(OS)を延長できる可能性が明らかとなった。肺癌も含む固形癌から骨転移を起こした患者と多発性骨髄腫の患者を対象に、骨関連イベントの発生抑制効果をdenosumabとゾレドロン酸とで比較したフェーズ3試験のデータの探索的解析の結果、示されたもの。成果は7月4日から7日までオランダアムステルダムで開催されている第14回世界肺癌学会(IASLC2011)で、イタリアUniversity of TurinoのG.Scagiliotti氏によって発表された。

 フェーズ3試験は、毎月denosumab 120mgを皮下注射される群とゾレドロン酸4mg(腎機能に応じて調節)を静注する群に1対1で割り付けた。

 試験に参加した肺癌患者は811人(非小細胞肺癌702人、小細胞肺癌109人)で、denosumab群に411人、ゾレドロン酸群に400人が割り付けられた。肺癌患者全体のOS中央値はdenosumab群が8.9カ月、ゾレドロン酸群は7.7カ月で、denosumab群の方が1.2カ月延長していた。ハザード比は0.80(95%信頼区間 0.67-0.95)、p=0.01だった。

 組織型別に解析すると、扁平上皮癌ではdenosumab群が8.6カ月、ゾレドロン酸群は6.4カ月で、ハザード比は0.68(95%信頼区間 0.47-0.97)、p=0.0350と有意に延長していたが、腺癌ではdenosumab群が9.6カ月、ゾレドロン酸群は8.2カ月でハザード比0.80(95%信頼区間 0.62-1.02)、p=0.075で延長傾向にとどまった。

 小細胞癌患者109人ではdenosumab群が7.6カ月、ゾレドロン酸群は5.1カ月で、ハザード比は0.81(95%信頼区間 0.52-1.26)、p=0.3580と有意な差はつかなかった。

 肺癌患者における副作用の発現はdenosumab群96.8%、ゾレドロン酸群は95.4%で差はなく、重篤な副作用はdenosumab群66.0%、ゾレドロン酸群は72.9%だった。