進行胃癌にファーストラインとして、カペシタビンとシスプラチンにセツキシマブを加えても上乗せ効果がないことが明らかとなった。無作為化フェーズ3試験EXPANDの結果示されたもの。9月28日から10月2日にオーストリア・ウィーンで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、ドイツUniversity Clinic LeipzigのF.Lordick氏によって発表された。

 EXPAND試験は進行胃癌患者のファーストラインとして、3週間を1サイクルとして1日目から15日目までカペシタビン1000mg/m2を1日2回(X)と1日目にシスプラチン80mg/m2(P)の投与に加えて毎週セツキシマブ(C、1回目は400mg/m2、2回目以降は250mg/m2)を投与する群(XP-C)と、カペシタビンとシスプラチンのみを投与する(XP)群とを比較した。主要評価項目は独立審査委員会による無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間(OS)、最良奏効率、安全性だった。

 試験では、25カ国164施設で2008年6月から2010年9月までに904人が無作為化割付された。2009年に380人の患者登録がされた時点で循環器イベントの偏りがみられたため、循環器モニタリングプログラムが導入された。最終解析のためのデータカットは2012年3月31日だった。

 XP-C群には455人、XP群には449人が割り付けられた。患者背景に差はなく、アジア人が40%弱含まれていた。

 試験の結果、XP-C群ではPFSイベントが286件起こり、PFS中央値は4.4カ月(95%信頼区間:4.2-5.5)、XP群ではPFSイベントが269件起こり、PFS中央値は5.6カ月(95%信頼区間:5.1-5.7)、層別化ハザード比1.091(95%信頼区間:0.920-1.292)、p=0.3158で上乗せ効果は認められなかった。サブグループ解析でも有意な差のあるものはなかった。

 OSもXP-C群ではイベントが362件起こり、中央値は9.4カ月(95%信頼区間:8.3-10.6)、XP群ではイベントが351件起こり、中央値は10.7カ月(95%信頼区間:9.4-11.3)、層別化ハザード比1.004(95%信頼区間:0.866-1.165)、p=0.9547で上乗せ効果は認められなかった。

 最良奏効率はXP-C群が30%(95%信頼区間:26-34)、XP群が29%(95%信頼区間:25-34)、疾患制御率はXP-C群が73%(95%信頼区間:69-77)、XP群が71%(95%信頼区間:66-75)だった。

 副作用はXP-C群で皮膚反応、下痢、手足症候群、低マグネシウム血症、低カリウム血症が多く見られた以外は大きな差はなかった。