ベバシズマブによる治療を受けた転移性大腸癌で、病勢進行(PD)後もセカンドライン治療としてベバシズマブを投与することで無増悪生存期間(PFS)が改善されることが、フェーズ3試験BEBYPで確認された。イタリアAzienda ospedauero universitariaのGianluca Masi氏らが、オーストリア・ウィーンで9月28日から開催された第37回欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で発表した。

 BEBYP試験はイタリア19施設で実施された。対象は、ファーストライン治療として、化学療法とベバシズマブの治療を受けた転移性大腸癌患者。化学療法には、FOLFIRI、FOLFOX、FOLFOXIRI、5-FU系抗癌剤が使用された。セカンドライン治療として化学療法のみを投与する群(化学療法単独群)と化学療法とベバシズマブを投与する群(ベバシズマブ併用群)に患者を無作為に分けた。化学療法はFOLFIRI、mFOLFOX-6が使われた。

 主要評価項目はPFS、副次評価項目は奏効率、全生存、安全性、ベバシズマブの効果予測マーカーとした。試験は2008年4月8日に開始された。2012年にフェーズ3試験のTML(ML18147)試験で、ベバシズマブをPD後も投与することで全生存が改善することが報告されたことを受け、BEBYP試験は2012年5月11日に中止された。

 ITT解析は184人で行われた。ファーストライン治療として、FOLFIRIは化学療法単独群では58%、ベバシズマブ併用群では59%、FOLFOXはそれぞれ25%、24%、FOLFOXIRIは13%、16%、5-FU系抗癌剤は4%、1%であった。ファーストライン治療でのPFS中央値は両群とも10.3カ月だった。セカンドライン治療では、両群ともmFOLFOX-6は66%、FOLFIRIは34%で使用された。

 この結果、フォローアップ期間中央値18カ月で、PFS中央値は、化学療法単独群は4.97カ月、ベバシズマブ併用群は6.77カ月で、ハザード比は0.65(95%信頼区間:0.48-0.89)、p=0.0062だった。サブグループ解析でもベバシズマブ併用群の有用性が示された。

 奏効率は、化学療法単独群が18%、ベバシズマブ併用群が21%、病勢制御率がそれぞれ62%、71%で、2群間に有意な差はなかった。全生存のデータは解析には至っていない。

 安全性については、新たな有害事象はなかった。有害事象は化学療法単独群で93%、ベバシズマブ併用群は94%で見られた。グレード3/4の有害事象はそれぞれ43%、44%で、好中球減少は27%、24%、下痢が5%、7%、神経毒性が5%、9%だった。発熱性好中球減少は3%、4%だった。重篤な有害事象は両群とも7%であった。