日本人の3期の大腸癌を対象に術後補助化学療法としてのカペシタビンを投与する際の期間中の患者の健康関連QOL(HRQOL)は、満足のいくものであることが明らかとなった。またカペシタビンの投与期間によるHRQOLには大きな差がないことが分かった。3期大腸癌の術後補助療法として、カペシタビンの1年投与が6カ月投与よりも有用かを評価するJFMC37-0801試験の追加研究で判明したもの。9月28日から10月2日にオーストリアウィーンで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、静岡がんセンター大腸外科部長の絹笠祐介氏によって発表された。

 JFMC37-0801試験は、カペシタビンの投与コース(1日目から14日目まで1日あたり2500mg/m2を投与し、7日間休薬)を8コース受けるグループ(A群)と16コースを受けるグループ(B群)とに分けた。患者が追加研究に参加することに同意した場合、自己回答方式で、開始時点、3カ月目、6カ月目、9カ月目、12カ月目、15カ月目、18カ月目に調べられた。QOLの質問事項はFACT-CとEQ-5Dを用いた。

 JFMC37-0801試験には1304人の患者が登録され、追加研究で171人(A群81人、B群90人)が評価された。患者の平均年齢はA群が64歳、B群が66歳 。全部で1197の調査ポイントのうち80.1%にあたる959で調査票が回収された。調査票の回収率は投薬期間終了に伴って減少する傾向があった。

 調査期間中全体を通して、FACT-C(96.9-103)とEQ-5D(0.85-0.93)の平均スコアは満足のいくものだった。またどの調査ポイントでもA群とB群の間に有意な差はなく、年齢、腫瘍の大きさによる差もなかった。