進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象として、ペメトレキセドによるcontinuation maintenanceを検討したフェーズ3のPARAMOUNT試験のサブグループ解析から、OSに対する有用性はすべてのサブグループで認められ、PSを除き、患者背景や臨床パラメータで有用性が特定されたサブグループはないことが示された。9月28日から10月2日までウィーンで開催された第37回欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、ドイツHospital GrosshansdorfのMartin Reck氏が発表した。

 PARAMOUNT試験は、進行非扁平上皮NSCLC患者939人を対象としたプラセボ対照、二重盲検の無作為化フェーズ3試験。導入療法として、ペメトレキセド(500mg/m2)とシスプラチン(75mg/m2)を21日毎に4サイクル投与した。その結果、安定状態(SD)以上の効果が得られた患者を維持療法の対象とし、ペメトレキセド(500mg/m2)+支持療法(BSC)を行う群(ペメトレキセド群、359人)またはプラセボ+BSCを行う群(プラセボ群、180人)に割り付けた。

 その結果、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)に続き、全生存期間(OS)もペメトレキセドによるcontinuation maintenanceを行った患者で有意に延長した。OS中央値は、ペメトレキセド群13.9カ月、プラセボ群11.0カ月でハザード比は0.78(95%信頼区間:0.64−0.96)と報告された(p=0.0195)。PFSとOSのサブグループ解析では、ペメトレキセドの効果はすべてのサブグループで一致してみられ、PFSとOSの値は主要解析と類似していた。PARAMOUNT試験は、continuation maintenanceで進行NSCLC患者のOSの改善を示した初の試験となった。

 今回Reck氏らは、OSの最終結果についてサブグループのdescriptive subgroup analysisを行い、ペメトレキセドによるcontinuation maintenanceの生存に対する有用性が特定のサブグループで示されるかを検討した。

 ペメトレキセド群のベースラインの患者背景と疾患の特性は、生存期間の長期・短期を問わずに同様だった。ベースライン、OSが3カ月以上、6カ月以上、12カ月以上、18カ月以上、24カ月以上の患者で分けて比較すると、年齢中央値、65歳未満の患者の割合、男性の割合、白色人種の割合、非喫煙者の割合、腺癌の割合は同様だった。

 ペメトレキセド群では、導入療法で完全奏効(CR)/部分奏効(PR)が得られた患者とSDが得られた患者の割合は、ベースライン、OSが3カ月以上、6カ月以上、12カ月以上、18カ月以上、24カ月以上のいずれの患者でも類似しており、CR/PRは44−48%、SDは50−55%だった。プラセボ群ではそれ40−52%と43−55%だった。ペメトレキセド群、プラセボ群ともに、導入療法で得られたCR/PR、SDによるOSの差はなく(それぞれp=0.950、p=0.676)、奏効率はOSを確定する因子ではなかった。

 ただし、ペメトレキセド群では、導入療法でCR/PRが得られた患者は、SDが得られた患者と比較して維持療法のサイクル数が多かった。サイクル数中央値は、ペメトレキセド群のCR/PRの患者(159人)で6、SDの患者(190人)で4、プラセボ群では、CR/PRの患者(75人)とSDの患者(95人)でいずれも4だった。

 また、腫瘍縮小の割合と最終的なOSは相関せず(rho=0.019、p=0.674)、導入療法で得られた奏効はOSの指標とはならないことも示された。

 進行NSCLCのOSの予後因子であることが知られているPSについては、PARAMOUNT試験でもPS 1と比較してPS 0の患者でOSの改善が認められた。
 
 さらに、導入療法の終了から維持療法開始までの期間が7日未満と7日以上の患者のOS中央値は、ペメトレキセド群ではそれぞれ16.95カ月と16.26カ月で有意差はなかった(p=0.7685)。プラセボ群でもそれぞれ14.23カ月と12.94カ月で有意差はなかった(p=0.3934)。