ファーストライン治療がうまくいかなかった転移を有する大腸癌患者に、PPAR-γ(peroxisome proliferator-activated receptor γ)高度選択的経口アゴニストであるefatutazoneとFOLFIRIの併用が有用である可能性が明らかとなった。国内で実施されたフェーズ1b試験の結果示されたもの。成果は9月28日から10月2日にオーストリアウィーンで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏によって発表された。

 実施されたフェーズ1b試験はオープンラベル用量増多試験で行われた。それぞれの患者は1つの用量群に登録され、2週間ごとのFOLFIRIレジメンと1日2回efatutazone 0.25mgか0.50mgを各3人ずつ投与した。推奨用量が決まった後は、その用量で9人追加することとした。

 試験の結果15人の患者が登録された。男性が7人、年齢中央値は63歳(41-73)。用量制限毒性は認められず、最大耐量は決定できなかった。安全性解析の結果、海外での推奨用量である0.50mgを日本人の推奨用量とした。

 80%の患者で浮腫が起こり、全員で体重増加が認められた。ほとんどの血液学的毒性は支持療法やFOLFIRIレジメンの調整で対応可能だった。

 抗腫瘍効果は、評価可能14人中8人で病勢安定(SD)が得られた。疾患制御率は57.1%(95%信頼区間:28.9-82.3)となった。

 現在、海外でFOLFIRI群とFOLFIRI+efatutazoneを比較するランダム化フェーズ2試験が行われているという。