標準的治療後に進行した転移性大腸癌に対し、regorafenibは全生存(OS)を有意に改善することが、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験CORRECTのOSに関する最新解析で確認された。ベルギーUniversity Hospitals GasthuisbergのEric Van Cutsem氏らが、オーストリア・ウィーンで9月28日から開催されている第37回欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で発表した。

 regorafenibは、血管新生に関与するVEGFR1-3やTIE-2、PDGFR-βやFGFR、KIT やRETなどの受容体チロシンキナーゼを阻害する。

 CORRECT試験では、標準的治療後に進行した転移性大腸癌患者を対象に、regorafenib+支持療法(BSC)とプラセボ+BSCが比較された。患者をregorafenib群とプラセボ群に2:1に割り付けた。regorafenib(160mg/日)もしくはプラセボを3週投与1週休薬のスケジュールで投与し、病勢進行、死亡もしくは認容できない毒性の発生まで継続された。試験には転移性大腸癌患者760人が登録された。全患者のうちアジア人(日本、中国)は両群とも13.7%だった。

 この結果、主要評価項目であるOSは、中間解析では、中央値がregorafenib 群で6.4カ月(95%信頼区間:5.9-7.3)、プラセボ群が5.0カ月(同:4.4-5.8)、ハザード比は0.77(同:0.64-0.94、p=0.0052)だった。

 今回アップデートされたOS中央値は、regorafenib 群で6.4カ月(95%信頼区間:5.8-7.0)、 プラセボ群が5.0カ月(同:4.4-5.9)、ハザード比は0.79(同:0.66-0.94、p=0.0038)であった。また6カ月生存率はそれぞれ52.2%、43.1%で、1年生存率は24.1%、17%だった。サブグループ解析でもregorafenib 群の有用性が示された。

 奏効率はregorafenib 群が1.0%、プラセボ群が0.4%で、病勢制御率はそれぞれ41.0%、14.9%(p<0.000001)だった。

 regorafenib群での有害事象は管理可能で、忍容性が認められた。主な有害事象は、手足皮膚反応、倦怠感、高血圧、下痢だった。サブグループ解析では、グレード3以上の手足皮膚反応は白人で13.1%だが、アジア人では28.4%と多く、皮疹・落屑が女性では13.5%だが、男性は1.0%だった。

 これらの結果から、regorafenibは化学療法抵抗性の転移性大腸癌患者に対し、新しい標準治療になり得るとした。