根治切除を受けたIIB期、III期の日本人の大腸癌患者に術後補助化学療法として経口ウラシル/テガフール配合剤であるUFTとロイコボリンを投与する期間は、6カ月でも18カ月でも3年無病生存(DFS)率、3年全生存率(OS)が高く、両群に有意な差はないことが明らかとなった。233施設1071人の患者が登録され実施されたフェーズ3試験、JFMC33-0502試験の結果示されたもの。最適投与期間は6カ月となった。

 9月28日から10月2日にオーストリアウィーンで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、名古屋医療センター副院長の近藤建氏によって発表された

 JFMC33-0502試験は、根治切除後大腸癌を対象に、術後補助化学療法としてUFT/LV経口療法の最適な投与期間を調べることを目的に、がん集学的治療研究財団(JFMC)が実施した臨床試験。根治切除を受けたIIB期、III期の大腸癌患者に、1日あたりUFT 300mg/m2+LV 75mgを28日間連日投与し、その後7日間休薬するスケジュールで6カ月間投与する群(C群、526人)と、1日あたりUFT 300mg/m2+LV 75mgを5日間連日投与し、その後2日間休薬するスケジュールで18カ月間投与する群(S群、526人)の2 群にランダムに割り付けられた。

 主要評価項目はDFSの期間。副次評価項目は全生存期間(OS)と安全性だった。

 患者背景に両群間で差はなく、合わせてIIB期患者はC群が65人、S群が72人、IIIA期患者はC群が59人、S群が56人、IIIB期患者はC群が285人、S群が291人、IIIC期患者はC群が117人、S群が107人だった。

 試験の結果、DFSについてS群とC群の間に有意な差はなかった。3年DFS率はS群が74%(95%信頼区間:070-0.77)、C群が73%(同0.69-0.77)、p=0.86だった。3年OS率はS群が95%(同0.93-0.97)、C群が95%(同0.93-0.97)だった。

 病期別の3年DFS率は、IIB期がS群は84%(95%信頼区間:0.73-0.90)、C群は84%(同0.73-0.91)、p=0.77だった。IIIA期がS群は86%(同0.74-0.93)、C群は86%(同0.75-0.93)、p=0.46。IIIB期がS群は71%(同0.66-0.76)、C群は73%(同0.68-0.78)、p=0.91。IIIC期がS群は66%(同0.57-0.75)、C群は59%(同0.50-0.68)、p=0.67だった。

 投薬完遂率はC群が74.1%、S群が56.3%だった。ただしS群の6カ月時点の完遂率は76.6%だった。

 6カ月時点で患者の拒否により中止となったケースのうち、C群は安全性の理由(21.1%)が多く、S群は安全性以外の理由(18.9%)が多かった。

 両群間でDFS、OSに差がつかなかった点について、研究グループは両群ともにイベント数が少なかったこと、6カ月時点の完遂率が同等だったことをあげている。また、IIIc期以外のIII期であれば、日本人の術後アジュバントはオキサリプラチンが必要ないかもしれないとしている。