進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、ペメトレキセドによる維持療法は、長期間の投与でも有害事象は少なく忍容性が認められることが、ペメトレキセドとシスプラチンによる導入療法後に、維持療法としてペメトレキセドを投与した無作為化二重盲検フェーズ3試験(PARAMOUNT)の最新データで明らかになった。フランスMontpellier University HospitalのJ.L. Pujol氏らが、オーストリア・ウィーンで9月28日から開催されている第37回欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で発表した。

 PARAMOUNT試験では、非扁平上皮NSCLC患者939人を対象に、導入療法として3週おきに、ペメトレキセド(500mg/m2)とシスプラチン(75mg/m2)を第1日に投与し、これを4サイクル行った。この治療で病勢進行が見られなかった患者539人に対して、維持療法が行われた。

 維持療法では、ペメトレキセド群とプラセボ群に2:1に割り付けた。ペメトレキセド群には、3週間おきにペメトレキセド(500mg/m2)を第1日に投与し(ペメトレキセド群、359人)、プラセボ群には、プラセボを投与した(プラセボ群、180人)。これらの治療を、病勢進行もしくは重篤な有害事象が認められるまで継続した。いずれの群の患者にも葉酸とビタミンB12、デキサメタゾンが投与された。

 これまでに、ペメトレキセドによる維持療法を行うことで、増悪リスクの低下(ハザード比0.62)、死亡リスクの低下(ハザード比0.78)が報告されている。今回の発表では、2012年3月19日時点での維持療法における安全性とQOL評価の結果が報告された。

 維持療法のサイクル数は、ペメトレキセド群で中央値が4サイクル(1-44サイクル)、プラセボ群4サイクル(1-38サイクル)、平均値が7.9サイクル、5.0サイクルだった。10サイクル超の維持療法を受けた患者はペメトレキセド群で23.7%、プラセボ群で8.9%だった。

 病勢進行による治療中止は、ペメトレキセド群は69.4%、プラセボ群は84.4%で、治療関連の有害事象による治療中止は、それぞれ12%、4.4%だった。

 主なグレード3/4の治療関連有害事象は、貧血がペメトレキセド群は6.7%、プラセボ群0.6%、疲労感はそれぞれ5.3%、1.1%、好中球減少は6.1%、0%だった。ペメトレキセドによる倦怠感は、ほとんど導入療法期で発現しており、維持療法ではわずかであった。

 QOLは、EuroQoL 5 dimension (EQ-5D)を用いて評価された。EQ-5Dは5つの項目(移動、セルフケア、活動、痛み/不快、不安/抑うつ)からなる質問票と、健康状態を患者が評価する視覚アナログ尺度(VAS)の2つで構成されている。結果、維持療法において、EQ-5D、VAS、UK Indexはすべて、2群間で有意な違いがなかった。10サイクル以上のペメトレキセド維持療法では、毒性は多く発生したが、忍容性やQOLには影響を与えていなかった。

 以上の結果から、「長期間のペメトレキセド治療は生存改善といった臨床的有用性があり、維持療法においても安全で忍容性が認められる」とまとめた。