化学療法を受けても進行した転移性食道癌に対して、ゲフィチニブはプラセボに比べて、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)を延長できることが明らかとなった。ただし主要評価項目である全生存期間(OS)の延長効果は示せなかった。評価可能な転移性食道癌または接合部腺癌、扁平上皮癌を対象にゲフィチニブとプラセボを比較したフェーズ3試験、COGの結果判明したもの。成果は9月28日から10月2日にオーストリア・ウィーンで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で、英New Cross Hospital in WolverhamptonのDavid Ferry氏によって発表された。

 Ferry氏によると、より効果のある患者群を同定するためにバイオプシーで300人以上の患者を解析するTRANSCOG試験が計画されているという。

 COG試験は、ファーストライン化学療法後に進行した、PSは0-2の転移性食道癌または1型/2型の接合部腺癌、扁平上皮癌患者450人を英国内51施設で登録し行われた。患者はゲフィチニブ500mgを投与する群(225人)とプラセボを投与する群(225人)に1対1で割り付けられた。主要評価項目はOS、副次評価項目は安全性、PFS、QOL、効果予測バイオマーカーだった。

 両群の患者背景に差はなく、男性はゲフィチニブ群が82%、プラセボが84%、腺癌はゲフィチニブ群が77%、プラセボが75%、食道癌はゲフィチニブ群が76%、プラセボが80%、PS0はゲフィチニブ群が26%、プラセボが25%、PS1はゲフィチニブ群が52%、プラセボが55%、PS2はゲフィチニブ群が22%、プラセボが20%だった。

 試験の結果、PFS中央値はプラセボ群が35日(IQR:27-62)、ゲフィチニブ群が42日(IQR:27-91)で、ハザード比0.795(95%信頼区間:0.657-0.962)、p=0.017で有意にゲフィチニブ群が良かった。OS中央値はプラセボ群が3.60カ月、ゲフィチニブ群が3.73カ月で、ハザード比0.90(95%信頼区間:0.74-1.09)、p=0.285で差はなかった。

 PSが高度に有意な予後因子だった。OS中央値はPS0が6.03カ月、PS1が3.93カ月、PS2が1.97カ月だった。患者報告健康関連QOLは、4週時点で有意に改善していたのは嚥下痛だけだった。

 毒性はゲフィチニブ群で有意(p<0.0001)に多かったが、ほとんどがグレード2の下痢と皮膚毒性だった。