術後補助療法としてイマチニブを1年間あるいは3年間投与した後に再発した消化管間質腫瘍GIST)に対して、イマチニブの再投与は有効である可能性が示された。9月23日からスウェーデンストックホルムで開催されたThe European Multidisciplinary Cancer Congress(EMCC2011)で、ドイツHELIOS Klinikum Bad Saaro Sarcoma CenterのP. Reichardt氏が発表した。

 GISTに対する術後補助療法として、ハイリスクGIST患者397人をイマチニブ1年間投与群と3年間投与群に割り付け、無再発生存(RFS)率を比較したフェーズ3臨床試験であるSSGXVIII/AIO試験では、3年RFS率は、1年投与群では60.1%、3年投与群では86.6%、5年RFS率はそれぞれ47.9%、65.6%、ハザード比0.46、95%信頼区間 0.32-0.65、p<0.0001と有意差が見られていた。また、3年全生存(OS)率は1年投与群で94%、3年投与群で96.3%、5年OSがそれぞれ81.7%、92%で、ハザード比が0.45(95%信頼区間:0.22-0.89、p=0.019)と、イマチニブを3年投与することで生存が改善されることが示された。

 今回、同グループは、1年間あるいは3年間のイマチニブ投与後のフォローアップ期間に再発してしまった患者を対象に、イマチニブを再投与した場合の有効性を評価した結果を発表した。

 再投与患者として解析された対象は、SSGXVIII/AIO試験で1年投与群のうち54例、3年投与群のうち27例の計81例で、年齢中央値61歳、男性比率52%、ECOG PSが0だった割合は86%で、SSGXVIII/AIO試験の対象者全体と同様だったが、初発部位が胃だった例が試験全体が51%だったのに対し、再投与例は31%と低く、核分裂像数中央判定値が試験全体は9だったのに対して再投与例は14だった。腫瘍破裂例が試験全体では20%だったのに対し、再投与例は26%。GIST遺伝子変異部位としてKITexon9が試験全体では7%に対し、再投与例は15%、PDGFRAは試験全体が12%だったのに対して再投与例は3%、野生型は試験全体が8%だったのに対して再投与例は1%だった。

 再投与例のイマチニブ投与量は、71人が400mg/日で、3人は100mg/日、1人は600mg/日、6人は800mg/日だった。

 追跡の結果、1年投与群では完全奏効(CR)は11人、部分奏効(PR)は12人、病勢安定(SD)は8人、病勢進行(PD)は5人、評価されなかった例は4人、追跡不能例は14人だった。3年投与群ではCR 5人、PR 4人、SD 3人、PD 4人、評価されなかったのは2人、追跡不能例は9人だった。

 CR、PR、SD、PDのうち、CR、PR、SDが得られた臨床的有効率は、1年投与群で86%、3年投与群で75%だった。1年投与群と3年投与群の間に有意差はなかった。

 イマチニブ再投与から進行までの期間を比較した結果、1年投与群は中央値35.7カ月、3年投与群は20.6カ月だった。

 これらの結果からReichardt氏は、術後イマチニブ投与を受け再発したGIST患者へのイマチニブ再投与は多くの患者で効果があり、臨床的有効率は術後1年間と3年間投与の間で差はなかったが、再投与後の進行までの期間については長期間のフォローアップが必要だと締めくくった。