切除不能局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、同時化学放射線療法にnimotuzumabを加えることが有効である可能性が明らかになった。国内で実施されたフェーズ2試験の結果示されたもの。特に扁平上皮癌での効果が高かった。成果は9月23日から27日までスウェーデン・ストックホルムで開催されているThe European Multidisciplinary Cancer Congress(EMCC2011)で、近畿大学医学部腫瘍内科の田中薫氏によって発表された。

 フェーズ2試験は国内7施設で、IIIA期とIIIB期のNSCLC患者39人を対象にオープンラベルの単群試験として行われた。扁平上皮癌が16人、非扁平上皮癌が23人含まれていた。

 放射線照射は1日目から6週間、1日あたり2Gyで計60Gyを照射した。化学療法は4週間を1サイクルとして1日目にシスプラチンを80mg/m2、1日目と8日目にビノレルビン80mg/m2を投与した。nimotuzumabは200mgを週1回投与した。CRTとnimotuzumabを併用した最初の2サイクルを同時療法フェーズ、放射線療法を含まない次の2サイクルを地固めフェーズとした。

 主要評価項目は治療完遂率で、副次評価項目は安全性、奏効率(RR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などだった。

 試験の結果、最初の2サイクルを完遂したのは87%、4サイクルを完遂したのは77%だった。グレード3以上の肺疾患は起こらず、グレード3以上の皮疹もなく、すべての副作用は軽度で、CRTとnimotuzumab併用療法の忍容性が確認された。全体として完全奏効(CR)は2人(5%)、部分奏効(PR)が25人(64%)で、奏効率は69%(95%信頼区間:52-83)だった。扁平上皮癌患者では奏効率は75%(95%信頼区間:48-93)で、非扁平上皮癌患者では奏効率は65%(95%信頼区間:43-84)だった。

 観察期間中央値18.8カ月で、全体のPFS中央値は14.6カ月、1年PFS率は51.7%で、ヒストリカルコントロール値よりも良かった。OS中央値は未到達で1年生存率は87.2%だった。

 組織別に分けると、扁平上皮癌ではPFS中央値は未到達で、1年PFS率は75.0%、非扁平上皮癌ではPFS中央値は9.9カ月で、1年PFS率は31.9%だった。