大腸癌肝転移患者に標準的な化学療法レジメンであるFOLFOXまたはFOLFIRIレジメンと抗上皮成長因子受容体(EGFR)抗体セツキシマブを併用投与すると、高い奏効率が得られ、肝転移のR0切除が34%で可能になった多施設フェーズ2試験、CELIM試験の全生存期間は長いことが明らかになった。成果は9月23日から27日までスウェーデンストックホルムで開催されたThe European Multidisciplinary Cancer Congress(EMCC2011)で、ドイツUniversity Hospital Carl Gustav CanusのG.Folprecht氏によって発表された。

 CELIM試験は2004年12月から2008年3月までに、切除不能大腸癌肝転移患者をFOLFOXレジメンとセツキシマブの併用(FOLFOX群)を行う群と、FOLFIRIレジメンとセツキシマブの併用(FOLFIRI群)を行う群に分けて行われた。

 106人(それぞれ53人ずつ)の患者が効果について評価可能で、KRASの状態を調べることができた84人のうち67人が野生型だった。両群を合わせた評価で奏効率は62%(FOLFOX群が68%、FOLFIRI群が57%)、KRAS野生型では70%だった。34%の患者でR0切除が可能だった(R0切除ができたのはFOLFOX群が38%、FOLFIRI群が30%)。KRAS野生型(67人)でR0切除ができたのは33%だった。

 両群合わせた106人の無増悪生存期間(PFS)中央値は10.8カ月、全生存期間(OS)中央値は33.1カ月だった。4年OS率は28%。FOLFOX群のPFS中央値は11.2カ月、OS中央値は35.7カ月、FOLFIRI群のPFS中央値は10.5カ月、OS中央値は29.0カ月で2群間の差はなかった。KRAS野生型のPFS中央値は11.9カ月、OS中央値は36.1カ月、KRAS変異型のPFS中央値は9.9カ月、OS中央値は27.4カ月で、野生型で長い傾向があった。RO切除ができた患者のPFS中央値は15.4カ月、OS中央値は46.7カ月、RO切除ができなかった患者のPFS中央値は8.9カ月、OS中央値は27.30カ月で、PFSについてはハザード比2.07、p=0.001、OSについてはハザード比2.34、p=0.002で有意にR0切除できた患者で長かった。R0切除患者の3年OS率は64%、4年OS率は49%だった。

 R0切除ができた患者の無病生存期間中央値は9.9カ月だった。無作為化した時点での転移の個数でわけると。5個未満が16.8カ月、5個から10個までが8.2カ月。5個超が2.5カ月と、p<0.001で有意な差があった。