進行大腸癌患者を対象とした前向き観察コホート試験のARIES試験において、最初の増悪(PD)後のベバシズマブの累積曝露はPD後の生存期間(post-progression survival;PPS)と相関し、累積曝露によりPPSが延長する可能性が示された。9月23日から27日までスウェーデン・ストックホルムで開催されているThe 2011 European Multidisciplinary Cancer Congress(EMCC)で、米Mayo ClinicのA. Grothey氏が発表した。

 ARIES試験は米国内の248施設で行われている。同試験の過去の解析では、ベバシズマブ投与後にPDを認めてもベバシズマブを投与し続けること(BBP)により、BBPを行わない場合と比較して生存期間が延長することが示された。

 今回の解析では、BBPの累積曝露が生存期間と相関するか否について評価された。評価は、臨床でみられるベバシズマブの治療パターンの動的かつ時間的に変化する特徴を組み込んで行われた。対象は、同試験に参加した、転移を有する、または切除不能な進行大腸癌で、ファーストライン治療でベバシズマブを投与し、最初のPDを認めた生存中の患者とした。

 PPSは最初のPDから死亡(原因を問わない)までの期間と定義した。ベバシズマブの曝露は、追跡期間を通して最初のPD以降に投与したベバシズマブの累積量と定義した。
 
 ファーストライン治療には1550人が登録され、2011年2月14日の時点で1183人(76%)に最初のPDを認め、解析の対象とされた。対象の年齢中央値は62歳、男性の割合は55.5%、ECOG PSの中央値は0、大腸癌が75.8%を占めた。
 
 最初のPDを認めた患者のPPSの中央値は、13.3カ月(四分位範囲:5.8〜27.0)だった。
 
 追跡期間を通し、PPSのハザード比は、ベバシズマブの追加投与ごとに平均で2.0%(範囲:1.7〜2.3%)低下した。ベバシズマブの累積曝露は、PPSの改善と統計学的に有意に相関した(p=0.0002)。
 
 Grothey氏は「PD後のベバシズマブの効果を検討する前向きの無作為化フェーズ3試験のデータが間もなく発表される予定」としている。