未治療の進行非小細胞肺癌に対し、ベバシズマブとシスプラチン、ペメトレキセド併用による導入治療の後、ベバシズマブとペメトレキセド併用によるメインテナンス療法を行うことで、ベバシズマブ単剤のメインテナンス療法よりも、無増悪生存期間(PFS)は有意に改善することが、フェーズ3試験であるAVAPERL試験で明らかになった。9月23日から27日までスウェーデン・ストックホルムで開催されたEMCC2011で、フランスUniversity-Assistance Publique Hopitaux de MarseilleのF. Barlesi氏らが発表した。

 試験は多施設共同無作為化オープンラベルフェーズ3試験。対象は、未治療のステージ3B/4の非扁平上皮非小細胞肺癌(nsNSCLC)。ベバシズマブとシスプラチン、ペメトレキセド併用による導入治療を4サイクル行い、CR(完全奏効)、PR(部分奏効)、SD(病勢安定)と判定された患者を1対1の割合で、ベバシズマブ単剤を投与する群(ベバシズマブ群)とベバシズマブとペメトレキセドを併用投与する群(併用群)に割り付けた。この維持治療はPD(病勢進行)もしくは許容できない毒性が発現するまで継続された。

 主要評価項目はPFSで、PFSは導入治療の開始から最初のPDもしくは死亡までの期間と定義された。副次評価項目は、全生存(OS)、奏効率(ORR)、病勢制御率、奏効期間、病勢制御期間、安全性、QOLとした。

 試験は11カ国81施設で実施され、導入治療を376人が、維持治療は253人(67%)が受けた。ベバシズマブ群(125人)と併用群(128人)の患者背景はほぼ同じだった。

 維持治療のフォローアップ期間中央値は11カ月。導入治療開始からのPFS中央値はベバシズマブ群が6.6カ月(95%信頼区間:6.0-7.8カ月)、併用群は10.2カ月(同:9.1-11.7カ月)で、ハザード比は0.50(同:0.37-0.69)、p<0.001だった。また無作為化後のPFS中央値はそれぞれ3.7カ月、7.4カ月、ハザード比は0.48(同:0.35-0.66)、p<0.001であった。

 サブ解析の結果、年齢(65歳未満、65歳以上)、全身状態(PS 0、PS 1)、喫煙状態(非喫煙者、喫煙者/喫煙経験者)、腺癌、導入治療の効果(SD、CR/PR)のいずれのサブグループでも、PFSは併用群のほうが良好だった。

 導入治療開始からのOS中央値は、ベバシズマブ群が15.7カ月、併用群はOSに達していない。ハザード比は0.75(95%信頼区間:0.47-1.20)で、併用群のほうが良好な傾向を示したが、p=0.23で有意ではなかった。

 グレード3-5の有害事象は、血液毒性がベバシズマブ群で0%、併用群では10.4%、非血液毒性はそれぞれ21.7%、31.2%だった。また重篤な有害事象(SAE)は、血液毒性がベバシズマブ群で0%、併用群では1.6%、非血液毒性はそれぞれ13.3%、16.8%であり、両群とも忍容性は認められたが、併用群のほうが発現頻度は高かった。

 これらの結果から、ベバシズマブとシスプラチン、ペメトレキセド併用による導入治療後に、ベバシズマブとペメトレキセド併用のメインテナンス療法は忍容性があり、優れた効果があるとした。

 進行非小細胞肺癌ではペメトレキセド単剤によるメインテナンス療法の有効性が報告されている。このためディスカサントとして登壇したポーランドMedical University of GdanskのRafal Dziadziuszko氏は、「試験でペメトレキセド単剤群が必要だった」と指摘した。なお、ステージ3/4の非小細胞肺癌で、カルボプラチンとパクリタキセル、ベバシズマブによる治療でSD以上の効果があった患者を対象に、ベバシズマブ、ペメトレキセド、ベバシズマブとペメトレキセド併用の3レジメンを比較する試験(ECOG 5508)が開始されている。