武蔵野赤十字病院副院長・消化器科部長の泉並木氏

 今回の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で注目したのはGIDEON研究の最初の中間解析結果です。GIDEONとはGlobal Investigation of therapeutic Decisions in hepatocellular carcinoma and Of its treatment with sorafeNibの言葉の一部からとったものです。

 世界各国で肝細胞癌(HCC)に対して初めて導入された分子標的薬がソラフェニブですが、どういう患者さんにどう使ってどのくらいの効果が出るか、まだ分からないことが多いというのが現状です。ソラフェニブを使った大規模な試験は、SHARP試験とアジア太平洋試験(Asia-Pacific試験)の二つしかありません。各国で実際にどのような適応がなされて、どのような治療成績を収めているか明らかではありません。そもそも、HCCの治療法はそれぞれ国、地域によって異なっているのです。

 そこで、40カ国超、400カ所超の施設で、臨床で実際にソラフェニブが使われている患者の背景、HCCに対する治療、安全性、有効性を調べ、国別・地域別でどういう差があるかを解析する目的で行われているのがGIDEON研究です。特に、一番大きく異なっていると思われる、ソラフェニブで治療する患者の選択基準が明らかになってくるのではないかと期待しています。

詳細はこちら(PDFウインドウで開きます)