EGFR遺伝子変異陽性型の非小細胞肺癌患者(NSCLC)には、ファーストラインとして、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤のエルロチニブを投与する方が、ゲムシタビン、カルボプラチンを併用投与する場合に比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長させることが明らかとなった。中国で行われたフェーズ3試験OPTIMALの結果示されたもの。アジア人のEGFR変異陽性NSCLC患者で、エルロチニブが白金系抗癌剤をベースにした標準療法に優位性を示した初めての結果となった。成果は10月8日から12日にイタリアミラノで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で、中国Tongji UniversityのC.Zhou氏によって発表された。

 OPTIMAL試験は化学療法未治療のEGFR遺伝子変異陽性型のNSCLC患者を対象に、エルロチニブを一日あたり150mg投与する群と、3週間を1サイクルとしてゲムシタビン1000mgを1日目と8日目、カルボプラチンAUC5を1日目に投与することを4サイクルまで行う群に分けて行われた。主要評価項目はPFSだった。

 549人の患者がスクリーニングされ、変異陽性(エクソン19の欠失もしくはエクソン21の858番目のLがRになった変異)だった82人がエルロチニブ群、72人がゲムシタビン/カルボプラチン群に割付けられた。

 試験の結果、エルロチニブ群のPFS中央値は13.1カ月、ゲムシタビン/カルボプラチン群では4.6カ月、ハザード比0.16(95%信頼区間0.10-0.26)、p<0.0001で統計学的に有意にエルロチニブ群の方が優れていた。奏効率はエルロチニブ群83%(CR2%、PR81%)、ゲムシタビン/カルボプラチン群は36%(CR0%、PR36%)、p<0.0001でエルロチニブ群の方が優れていた。また安定状態(SD)を加えた疾患制御率はエルロチニブ群が96%、ゲムシタビン/カルボプラチン群が82%、p=0.002で優位にエルロチニブ群の方が優れていた。奏効率は性別、年齢、喫煙歴、臨床病期、腺癌か非腺癌かに関係なくエルロチニブ群の方が優れていた。全生存期間は観察中だ。

 安全性についても副作用、重篤な副作用の発現は、血液学的毒性も非血液学的な毒性もゲムシタビン/カルボプラチン群に比べてエルロチニブ群の方が少なかった。