第35回欧州臨床腫瘍学会(ESMO)が10月8日から12日にイタリアのミラノで開催される。米国臨床腫瘍学会(ASCO)の焼き直しの発表が多く、お祭りだと評された数年前のESMOとは異なり、最近は重要な発表も数多く発表されるようになってきた。

 今年のESMOでまず注目されるのは肺癌。EGFR受容体チロシンキナーゼ阻害剤では、エルロチニブのEGFR陽性患者を対象にしたファーストラインの試験OPTIMAL試験の結果が出る。またゲフィチニブの変異型患者での無増悪生存期間(PFS)を延長したIPASS試験の全生存期間延長効果の結果も発表される。新規EGFR受容体チロシンキナーゼ阻害剤として注目を集めるBIBW2992のフェーズ2/3試験の結果も出る。肺癌ではPFSを延長したことがすでにプレスリリースされているスニチニブの詳細結果も大いに期待したい。ARQ197-209の発表もある。

 乳癌にはトリプルネガティブ乳癌に対する切り札として期待されるPARP阻害剤Iniparibのフェーズ2試験の結果がまず注目だ。HER2陽性乳癌に対しては、トラスツズマブ-DM1のフェーズ2結果が発表される。乳癌に対するセツキシマブの投与結果も出てくる。日本関連ではネラチニブの国内フェーズ1結果が明らかとなる。

 胃腸、肝臓、膵臓分野は、まず膵内分泌腫瘍への高い効果を示したとプレスリリースされているRADIANT-3試験の結果が期待される。胃癌のS-1による術後アジュバントACTS-GCの5年間データも発表される。大腸癌ではセツキシマブの新たなフェーズ3試験の結果が登場する。昨年はCOIN試験がネガティブだったが、今年はどうか注目だ。さらにGDC-0449のフェーズ2の結果も注目だ。IRIS-ベバシズマブのフェーズ2のファイナル結果も関心が高い。昨年FIRIS試験でFOLFIRIに取って代われることを示したIRISの効果がベバシズマブでどこまで高められたのか大いに気になる。肝臓分野ではソラフェニブのGIDEON試験の結果が注目だ。

 泌尿器では腎癌に対するテムシロリムスの東アジア人フェーズ2試験結果が発表される。またパゾパニブの全生存期間のデータも出る。

 その他にも卵巣癌に対するベバシズマブの効果を調べた結果など、多くの注目演題が目白押しだ。

 現地からの速報をご期待いただきたい。