びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)に対し、リツキシマブメインテナンス療法は経過観察との比較で有意な生存改善はないが、男性では無増悪生存期間(PFS)を改善する傾向にあることが、多施設共同前向きランダム化フェーズ2試験で明らかになった。ドイツHeidelberg UniversityのMathias Witzens-Harig氏らが、6月14日からオランダ・アムステルダムで開催された欧州血液学会(EHA 2012)で発表した。

 試験では、標準治療を行ったCD20陽性B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象に、リツキシマブによるメインテナンス療法群と経過観察群にランダムに割り付けた。リツキシマブは375mg/m2を3カ月おきに2年間投与した。

 なお対象には、初回治療後の患者および再発に対する治療を受けた患者が含まれている。また初回治療でCRに達した患者は高悪性度(aggressive)リンパ腫でも登録された。遺残病変のあるaggressiveリンパ腫患者ではPET検査が行われ、腫瘍活性がないと確認された場合には対象とされた。低悪性度(indolent)リンパ腫の患者では、PR以上であれば登録された。

 主要評価項目はPFS、副次評価項目は無増悪期間(TTP)、全生存期間(OS)、奏効率と設定された。

 326人が登録され、294人で解析が可能であった。今回はDLBCL患者145人の結果が報告された。このうちメインテナンス療法群は73人、経過観察群は72人。男性が77人(53%)、女性は68人(47%)で、2群間で性別による有意な違いはなかった。年齢中央値は58.8歳。前治療歴は、1回が130人、2回が12人、3回が3人だった。試験開始時の寛解状態は、CR が116人、未確定CR は15人、PR は14人だった。年齢、性別、前治療数、寛解状態は2群間でほぼ同じであった。

 フォローアップ期間中央値28カ月で、3年PFS率はメインテナンス療法群で91%、経過観察群で84%(logrank検定p=0.38)。OSも2群間で有意な違いはなかった(logrank検定p=0.92)。

 男性では、3年PFS率はメインテナンス療法群で91%、経過観察群で72%(ハザード比0.21、95%信頼区間:0.04-1.00)だが、女性ではそれぞれ91%、97%(ハザード比4.54)であった。

 またPFSに関し、治療と性別の間には有意な関連性があった(p=0.03)。経過観察群では女性よりも男性でイベントが多い(ハザード比 0.11、95%信頼区間:0.01-0.92)が、メインテナンス療法群では男女に違いがなかった(ハザード比2.26、95%信頼区間:0.40-12.6)。

 これらの結果から、全体としてはリツキシマブのメインテナンス療法はPFSやOSを改善しないが、男性患者ではメインテナンス療法群のほうがPFSが優れていたことから、「男性DLBCL患者ではリツキシマブのメインテナンス療法は有用であることが示唆された」と述べている。