びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)に対し、リツキシマブとCHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)を併用するR-CHOP療法では、リツキシマブの8サイクルを間歇的に長期にわたって投与するSMARTE-R法の方が、2週おき投与よりも、予後不良の高齢男性では生存を改善することがSMARTE-R試験の解析で明らかになった。一方、高齢女性では改善はわずかだった。ドイツGerman High Grade Non-Hodgkin's Lymphoma Study Group(DSHNHL)のN. Murawski氏らが、6月14日からオランダ・アムステルダムで開催された欧州血液学会(EHA 2012)で発表した。

 SMARTE-R試験は、高齢のDLBCL患者で予後不良(国際予後指標IPI 3-5)の患者を対象に、2週おき投与のCHOP-14療法を6サイクル、リツキシマブ(day -4、-1、10、29、57、99、155、239に投与)を8サイクル投与した。主要評価項目である無イベント生存(EFS)は、投与方法の異なるRICOVER-60試験に比べて、3年EFS率は改善し、生存率も改善した。なおRICOVER-60試験では、高齢のDLBCL患者306人に対し、CHOP-14療法を6サイクル、リツキシマブ(day 1, 15, 29, 43, 57, 71, 85, 99に投与)を8サイクル投与した。

 研究グループは、高齢の男性患者は女性患者に比べて、リツキシマブのクリアランスが早く(男性12.68 mL/h、女性8.21 mL/h、p=0.003)、半減期が短い(男性t1/2β=24.7日、女性t1/2β=30.7日、p=0.003)と報告している(Mueller et al., Blood 2012)。そこで、SMARTE-R試験とRICOVER-60試験のデータから、投与法と性別による違いが治療成績に影響を与えるかを検討した。

 この結果、投与法で比べると、3年EFS率が、男性では、SMARTE-R試験の51人では67%、RICOVER-60試験の66人では47%であった(p=0.037)。3年無増悪生存(PFS)率はそれぞれ71%、53%(p=0.051)、3年生存率は80%、60%(p=0.027)であった。一方、女性では、SMARTE-R試験の48人での3年EFS率が67%、RICOVER-60試験の57人では61%(p=0.354)であり、3年PFS率はそれぞれ71%、67%(p=0.489)、3年生存率は80%、76%(p=0.528)と、有意な違いはなかった。

 また性別で比べると、SMARTE-R試験では、3年EFS率、3年PFS率、3年生存率は男女で違いはないが、RICOVER-60試験では男性のほうがいずれの生存率も低かった。

 これらの結果から、「リツキシマブのクリアランスが早く半減期が短い、予後不良の高齢男性DLBCL患者では、長期間にわたりリツキシマブを投与するSMARTE-R法が治療成績は優れていたが、女性患者ではわずかな改善しかなかった」とした。