再発低悪性度非ホジキンリンパ腫に対して、抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)を高めたII型抗CD20抗体であるGA101は、単剤でリツキシマブ単剤よりも寛解率が高い可能性が明らかとなった。両剤を直接比較する無作為化フェーズ2試験GAUSS(BO21003)の予備的な解析で示されたもの。成果は6月14日から17日にオランダアムステルダムで開催されている欧州血液学会で、米John Theurer Cancer CenterのAndre Goy氏によって発表された。

 GAUSS試験は、以前にリツキシマブを含むレジメンにより6カ月以上の効果が得られたCD20陽性再発低悪性度非ホジキンリンパ腫を対象に行われた。まず導入療法としてリツキシマブ群には毎週375/m2のリツキシマブを4週投与し、GA101群には毎週1000咾GA101を4週投与した。導入療法終了後にはメインテナンス療法として、リツキシマブ群には2カ月ごとに375/m2のリツキシマブを上限12回、GA101群には2カ月ごとに1000咾GA101を上限12回投与した。

 主要評価項目は濾胞性リンパ腫患者における導入療法終了時点の寛解率(完全寛解CR/不確定完全寛解CRu/部分寛解PR)とした。副次評価項目は導入療法終了時の完全寛解率(CR/CRu)、導入、メインテナンス療法期間の最良効果、安全性などだった。今回の試験では、無増悪生存期間の有意差を検定するのには検定力不足だった。

 2009年7月から2010年8月までに149人の濾胞性リンパ腫、26人のその他のリンパ腫が登録された。2011年9月1日のデータカットオフ時点で観察期間中央値は両群ともに15カ月だった。

 今回は濾胞性リンパ腫の中間データが発表された。

 リツキシマブ群に75人、GA101群に74人が割り付けられた。両群の患者背景は類似していたが、FLIPI(Follicular Lymphoma International Prognostic Index)が低い患者が、GA101群(31%)の方がリツキシマブ群(23%)よりも多かった。両群とも前治療歴数中央値は2で、リツキシマブを含むレジメンの前治療歴数中央値は1だった。

 試験の結果、両群とも74人の患者が導入療法を受け、70人が完了した。増悪した患者などを除き、リツキシマブ群は63人がメインテナンス療法を開始したが、25人が増悪などにより中止した。GA101群は62人がメインテナンス療法を開始したが、28人が増悪などにより中止した。

 導入療法終了時点の寛解率は、研究グループの評価でリツキシマブ群が33.3%(CR/CRuは5.3%)、GA101群が44.6%(CR/CRuは12.2%)だった(p=0.08)。独立評価委員会による評価ではリツキシマブ群が26.7%(CR/CRuは4.0%)、GA101群が44.6%(CR/CRuは5.4%)で、寛解率には差があった(p=0.08)が、CR/CRuには差がなかった。

 最良効果は研究グループの評価でリツキシマブ群が64.0%(CR/CRuは18.7%)、GA101群が66.2%(CR/CRuは35.1%)で、全体では差はなかった(p=0.39)が、CR/CRuがGA101群で高かった。独立評価委員会による評価ではリツキシマブ群が46.7%(CR/CRuは20.0%)、GA101群が60.8%(CR/CRuは27.0%)で、全体で差があった(p=0.04)。なお早期段階のため参考程度だが、無増悪生存期間中央値はリツキシマブ群17.4カ月、GA101群17.3カ月で差はなかった。

 副作用で新しく見られたものはなく、全グレードで多く見られたのは注射関連反応(リツキシマブ群51%、GA101群74%)、倦怠感(20%、25%)、咳(6%、21%)、上気道感染(10%、8%)だった。グレード3/4の副作用で多かったのは、注射関連反応(リツキシマブ群6%、GA101群11%)だった。全体的にGA101の方が副作用は多かったが、治療の中断では両群に有意な差はなかった。