東京医科大学 副学長補 内科学第一講座教授の大屋敷一馬氏

 近く日本でも、骨髄異形成症候群MDS)の新薬が登場します。今回の欧州血液学会EHA)ではその2剤、レナリドミドとアザシチジンの発表に注目しました。

血中EPO レベルに関係なくレナリドミドは有効

 5番染色体長腕部が欠失(5q−)し、赤血球輸血依存性のLow,Int-1のMDS 患者にプラセボ、レナリドミド5mg、レナリドミド10mgを投与した結果、レナリドミド群で有意にヘモグロビンレベルの改善が確認されたMDS-004試験の、サブ解析の結果が発表されました。5q −を含む異常があるMDS患者は日本人では8%程度存在します。

 MDS-004試験では、MDS患者に28日を1サイクルとしてプラセボ(67人)、レナリドミド5mg(69人、連日)、レナリドミド10mg(69人、1日目から21 日目まで)を投与しました。16週で少なくとも赤血球の増加傾向が認められた患者には、最大で52週まで投与を続けました。プラセボかレナリドミド5mgを投与され16週時点で赤血球の効果が見られなかった患者については、プラセボ投与患者はレナリドミド5mg投与に、5mg投与患者は10mg投与に切り替えました。

 サブ解析としてまず、レナリドミドがベースラインのエリスロポエチン(EPO)濃度や赤血球造血刺激因子(erythropoiesis stimulating agents:ESA)の使用経験に関係なく、MDS患者の赤血球輸血非依存(RBC-TI)を達成するのに有効であることが、フランスHopital Avicenne のPierreFenaux氏によって発表されました。

 レナリドミド群全体としては、EPOのベースラインの濃度が500mIU/mL超の患者のRBC-TI率は51%、500m IU/mL 以下の患者では48%と同等の改善効果でした。

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