イマチニブによる一次治療で血液学的完全寛解(CHR)が得られた慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)患者に対して、その後にイマチニブとペグ化インターフェロンα-2b(PEG-IFN)の併用を行うと、イマチニブのみによる治療を続けた場合よりも分子遺伝学的寛解率(MMR)が高くなることが分かった。北欧のNordic CML Study Groupとイスラエルの多施設が実施した無作為化試験の結果で、スウェーデンUppsala大学のBengt Simonsson氏が、6月10日から13日までスペイン・バロセロナで開催された欧州血液学会で発表した。

 研究グループは、Sokalリスクスコアがlowまたはintermediateの新規に診断された慢性期CML患者に対してイマチニブ1日400mgの投与を3カ月間実施し、その結果CHRが得られた患者112人をイマチニブ単独群56人とイマチニブ+PEG-IFN併用群56人に無作為に割り付けた。イマチニブ単独群ではイマチニブ1日400mgの投与を継続し、併用群ではこれにPEG-IFNを追加した。PEG-IFNの開始用量は当初は50μ/週としたが、副作用による脱落が目立ったため、間もなく30μ/週に変更し、忍容性に応じて50μ/週までの増量または15μ/週までの減量を行うこととした。観察期間は52週だった。

 主要評価項目とした52週時点のMMR率は、イマチニブ単独群では53.6%、PEG-IFN併用群では82.1%であり、PEG-IFN併用群が有意に高かった(p=0.002)。52週時点のCHR率はイマチニブ単独群92.9%、PEG-IFN併用群80.4%で、細胞遺伝学的完全寛解率はそれぞれ83.9%、91.1%だった。

 当初の用量設定の問題もあり、PEG-IFN併用群では52人のうち30人が観察期間中にPEG-IFNの投与を中止し、別の4人は併用自体を中止している(イマチニブ単独群の脱落は4人のみ)。

 このため、PEG-IFNの投与期間と52週時点のMMR率との関係を見たところ、PEG-IFNの投与期間が12週未満の患者(21人)ではMMR 66.7%、12週超(35人)では91.4%、24週超(28人)では92.9%、38週超(22人)では90.9%であり、PEG-IFNの投与期間が12週以上の患者でMMR率が高かった。

 52週時点で所定の治療を継続できていた患者のMMR率は、イマチニブ単独群(52人)では57.7%、PEG-IFN併用群(22人)では90.9%だった。この22人における平均PEG-IFN用量は41.7μg/週だった。

 観察期間中に発生したグレード3/4以上の副作用で多かったのは、PEG-IFN併用群では、血液学的副作用としては好中球減少症(37.5%)、非血液学的な副作用としては皮疹(7.1%)、筋骨格の疼痛(5.4%)、倦怠感(3.6%)だった。イマチニブ単独群では、血液学的副作用として好中球減少症(12.5%)が見られたが、グレード3/4以上の非血液学的な副作用はほとんど見られなかった。

 以上の成績は、イマチニブの一次治療が奏効した慢性期CMLに対するイマチニブ+PEG-IFN併用療法はMMRを向上させるのに有効だが、その際にはPEG-IFNの用量設定が重要なことを示している。