早期ホジキンリンパ腫の標準治療であるABVD療法(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)のうち、アルキル化剤のダカルバジンは治療効果を上げるために必須の薬剤であることが、German Hodgkin's Lymphoma Study Group(GHSG)のHD13試験の2回目の中間解析で示された。6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で、ドイツUniversity of CologneのBoris Boll氏らが報告した。

 早期ホジキンリンパ腫の治療にABVD療法と放射線療法の併用が標準的に使われているが、アルキル化剤は骨髄抑制や不妊などの副作用があることが知られている。そこで、HD13試験は、ABVD療法の中で、ダカルバジンとブレオマイシンの効果を確認するため、ABVD療法+30Gy領域照射(IFRT)(A群)、ダカルバジンを除いたABV療法+30Gy IFRT(B群)、ブレオマイシンを除いたAVD療法+30Gy IFRT(C群)、さらに2剤を除いたAV療法+30Gy IFRT(D群)を比較した。

 2003年1月から2009年9月に1710人が登録された。しかし、病勢進行や再発、死亡といったイベントが多かったため、D群は2005年9月に、B群は2006年2月に、それぞれ中止した。そこでダカルバジンの効果を確認する目的で、2006年2月までのデータでA群とB群を比較し、2005年9月までのデータでA群とD群を比較した。

 まずA群とB群の比較では、それぞれ完全寛解は97.5%と95.8%、1〜2回の病勢進行もしくは再発は4.0%と13.1%、死亡は2.5%と4.2%であり、A群に比べてB群が劣る結果となっていた。また、4年FFTF(freedom from treatment failure)はそれぞれ93.5%、84.5%(p=0.01)だが、4年生存率は98.4%、95.9%で有意差はなかった(p=0.38)。グレード3/4の有害事象はA群33%、B群28%で、白血球減少はそれぞれ18%、17%だった。

 次にA群とD群の比較では、それぞれ完全寛解が97.0%、91.0%、1〜2回の病勢進行もしくは再発が4.0%、18.6%、死亡が3.0%、1.9%となった。4年FFTFは92.3%対75.3%(p<0.001)とA群の方が優れていた。しかし、4年生存率は98.1%、98.7%で、A群とD群に有意な差はなかった(p=0.49)。グレード3/4の有害事象はそれぞれ33%、29%で、白血球減少は18%、13%だった。

 これらの結果から、「B群とD群は標準治療であるABVD療法に劣ることが示された」とし、「ABVD療法においてダカルバジンを省くことはできない」とBoll氏は述べた。