フランスSt. Louis HospitalのChristian Gisselbrecht氏

 びまん性大細胞リンパ腫(DLBCL)の再発例において、化学療法と自己造血幹細胞移植(ASCT)は治療選択肢の1つになっている。欧州造血幹細胞移植学会のリンパ腫専門委員会(EBMT- LWP)によるレトロスペクティブ研究で、ASCTはDLBCLの無病生存期間(DFS)を延長させることが確認された。6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で、フランスSt. Louis HospitalのChristian Gisselbrecht氏らが報告した。

 この研究はDLBCLにおけるASCTの有用性を明らかにするため、サルベージ化学療法とASCTで、2回目のCRが達成された後の無病生存期間(DFS)とASCT前のCR期間とを比較した。

 対象は、1990年から2005年にEBMTの施設で治療を受けたDLBCL患者470人(うち男性が262人)。年齢中央値は50歳、診断からASCTまでの期間中央値は24カ月 (5.4〜395カ月)。ASCTの前にリツキシマブ治療を受けていたのは119人(25.3%)で、351 人(74.7%)は受けていなかった。

 ASCT後のフォローアップ期間中央値52カ月で、165人が死亡。無病生存は239人(50.9%)で、196人(41%)はASCT後に再発し、再発までの期間中央値は10カ月(1〜172カ月)。全体の5年無増悪生存率は48%、5年生存率は62%だが、ASCT後に再発した患者の5年生存率は45%だった。

 ASCT後のDFSが最初のCR期間よりも長い患者は289人、短い患者は121人で、DFSの平均は229カ月、完全奏効までの期間は147カ月だった(p<0.001)。またASCT前のリツキシマブ治療によってDFSは延長する傾向があった(p=0.05)。このことから演者らは、「ASCTの前のリツキシマブ使用は移植による効果を妨げることはない」と結論した。

 また、最初のCR期間が12カ月以上だった患者に比べて、12カ月未満だった患者ではDFSが短いことから、CR期間がDLBCLの予後予測因子であることも確認された。