米Medical University of South CarolinaのRobert Stuart氏

 新規の抗腫瘍薬アプタマーAS1411)とシタラビンの併用は、再発性または治療不応性の急性骨髄性白血病(AML)において抗腫瘍活性を増強し、安全性プロファイルも受容可能なものであったことがフェーズ2試験の追跡データから示された。米Medical University of South CarolinaのRobert Stuart氏が、6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で発表した。

 アプタマーは標的蛋白質と特異的に結合する能力を持つ核酸分子。AS1411はこのアプタマーを進化させたもので、多くの癌細胞の細胞質と細胞表面で過剰発現するタンパク質、すなわち小核素を標的とする。

 AMLに対し、AS1411はフェーズ1試験で進行性の固形腫瘍に抗腫瘍活性を示した。in vitroならびにin vivoでシタラビンとの相乗作用も示されている。Stuart氏らは昨年、フェーズ2試験の結果を報告し、今回は奏効を示した患者を追跡した最新データを報告した。

 この無作為化、多施設、オープンラベルのフェーズ2試験の主要評価項目は、完全寛解(CR)と血小板が回復していないCR(CRp)であった。

 対象はWHO分類で診断が確定したAMLで、再発性または治療不応性の患者。前治療は3サイクル以下で、高用量シタラビン療法を過去6カ月以内に受けていないこととした。

 患者を次の3群に無作為に割付けた。AS1411を10mg/kg/日の用量でday1〜7 に、シタラビン3000mg/m2/日をday4〜7に投与する「AS1411-10群」、AS1411を40mg/kg/日の用量でday1〜7に、シタラビン3000mg/m2/日をday4〜7に投与する「AS1411-40群」、シタラビン3000mg/m2/日をday4〜7に投与する「対照群」。

 AS1411-10群21人(年齢中央値60歳、男性10人)、AS1411-40群25人(同65歳、15人)、対照群21人(同63歳、16人)となった。再発性のAMLの割合はそれぞれ52%、64%、76%であった。

 グレード3または4の有害事象は3群間で同様だった。有熱性の好中球減少症の発現は、AS1411-10群24%、AS1411-40群32%、対照群38%だった。好中球減少症は、AS1411-10群とAS1411-40群はともに100%、対照群85%だった。血小板減少症は3群ともに100%であった。グレード3または4の感染症の発現は、AS1411-10群38%、AS1411-40群44%、対照群19%であった。

 奏効の評価が可能であった59人のCRは、AS1411-10群21%、AS1411-40群10%、対照群0%であった。CRpは、AS1411-10群0%、AS1411-40群10%、対照群5%であった。CR+CRpはそれぞれ21%、19%、5%となった。

 治療から29日以内の早期死亡は、AS1411-10群5%、AS1411-40群8%、対照群14%であった。

 追跡から、AS1411とシタラビンに奏効する一定の患者において、実質的な生存期間の継続が示唆された。

 現在、AML患者をAS1411(40mg/kg/日または80mg/kg/日)とシタラビンの併用、またはシタラビン単独に無作為に割付け、奏効率、奏効の持続期間、全生存期間などを評価するフェーズ2b試験が行われている。