フランスHospices Civils de LyonのGilles Salles氏

 再発性または治療不応性の無症候性非ホジキンリンパ腫(iNHL)に対し、完全ヒト化抗CD20モノクローナル抗体製剤GA101の単剤による治療は忍容性が高く、前治療のリツキシマブの治療歴や不応性に関わらず高い有効性が認められ、特に高用量の投与で奏効率が高かったことが、フェーズ2試験の結果から示された。6月10日から13日までバルセロナで開催された欧州血液学会で、フランスHospices Civils de LyonのGilles Salles氏(写真)が発表した。

 GA101は、直接的な作用と抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)や補体依存性細胞傷害活性(CDC)といった免疫系を介した作用により、殺細胞効果を発揮する。

 Salles氏らはGAUGUINフェーズ1試験で、NHLと慢性リンパ性白血病(CLL)の患者におけるGA101の良好な忍容性を確認した。客観的奏効率(ORR)はNHLが33%、CLLが62%であった。

 今回Salles氏らは、再発性または治療不応性のiNHL患者を対象としてGAUGUIN(BO20999)フェーズ2試験を行い、GA101の2つの用量の有効性と安全性を評価した。

 iNHL患者40人を、GA101を低用量(400mg)でday1、day8に投与し、以後21日ごとに計9回投与する群と、高用量(最初の2回は1600mg、以後800mg)で同様に計9回投与する群に無作為に割付けた。

 低用量群(18人)の年齢中央値は51.0歳、診断からの期間の中央値は4.45年で、高用量群(22人)ではそれぞれ61.5歳と6.25年であった。濾胞性リンパ腫は、低用量群14人、高用量群20人だった。

 前治療の平均数は、低用量群5、高用量群4で、リツキシマブによる治療を受けた患者は低用量群18人、高用量群21人であった。リツキシマブに不応性の患者は低用量群13人、高用量群11人であった。

 40人中30人が全9回の治療を完了した。グレード3または4の有害事象が発現したのは、低用量群22%、高用量群41%であった。グレード3または4のinfusion related reactionは、低用量群5%、高用量群9%に、感染症はそれぞれ6%と14%に発現した。グレード3または4の血液毒性は高用量群のみに発現し、好中球減少症14%、血小板減少症5%であった。

 最終の投与から4週間後に評価した奏効は、低用量群で部分寛解(PR)3人、安定(SD)6人、進行(PD)7人で、ORRは17%であった。高用量群では完全寛解(CR)2人、PR10人、SD6人、PD4人で、ORRは55%となった。

 リツキシマブに不応性の患者24人では、ORRは低用量群8%、高用量群55%であった。

 濾胞性リンパ腫の患者34人では、ORRは低用量群21%、高用量群50%であった。このうち、高用量群でリツキシマブに不応性の患者、不応性を認めない患者のORRはともに50%であった。

 薬物動態の評価では、GA101の血漿中濃度は低用量群と比べて高用量群で高い値であった。

 現在、iNHL患者をGA101またはリツキシマブの単剤治療群に無作為に割付けて評価する試験などで、患者登録が進められている。また濾胞性リンパ腫とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)のファーストライン治療として、GA101を評価するフェーズ3試験も計画されている。