治療歴ない多発性骨髄腫に対し、ボルテゾミブ(Vc)とデキサメタゾン(D)の2剤併用(VcD療法)、Vcとサリドマイド(T)、Dの3剤併用(VcTD療法)、さらにVcとメルファラン(M)、プレドニゾン(P)の3剤併用(VcMP療法)はいずれも効果があり、忍容性も認められることが、フェーズ3B試験の2回目の中間解析で示された。米Weill Medical College of Cornell UniversityのRuben Niesvizky氏らが、6月10日から13日までスペイン・バルセロナで開催された欧州血液学会で発表した。

 試験は、未治療の多発性骨髄腫で、年齢や合併症、患者の希望で、高用量治療と幹細胞移植(HDT-SCT)ができない患者を対象に、VcD療法と、VcTD療法、VcMP療法の効果と安全性を検討した。各群70人が4サイクルの治療を行った時点で、中間解析を行い、治療成績が不良な群は登録を中止することが事前に計画されていた。

 独立データモニタリング委員会(IDMC)が第1回の中間解析において、効果、安全性、QOLのデータを評価した結果、最良部分奏効(VGPR)以上の奏効率は有意な違いがなく、安全性データも類似していた。そのため登録は継続し、第2回の中間解析が行われ、その結果が今回発表された。

 投与法は最初の8サイクルまでは、21日置きにボルテゾミブは1.3 mg/m2を第1日、4日、8日、11日に投与した。これに加え、VcD群ではデキサメタゾン20mgを1〜4サイクルでは第1日、2日、4日、5日、8日、9日、11日、12日に、5〜8サイクルでは第1日、2日、4日、5日に投与した。

 VcTD群ではボルテゾミブとデキサメタゾンはVcD群と同様の投与法とし、サリドマイドは100 mg/日を第1〜21日に投与した。VcMP群ではメルファラン9mg/m2とプレドニゾン60mg/m2を第1〜4日に投与した。

 さらに9〜13サイクルは、35日置きにメンテナンス療法としてボルテゾミブ単剤1.6mg/m2を第1日、8日、15日、22日に投与した。

 第2回中間解析は各群100人で8サイクルが終了した時点で行われた。年齢中央値はVcD群が73.5歳(39〜91歳)、VcTD群が73歳(38〜88歳)、VcMP群が72歳(42〜86歳)。国際病期分類(ISS)ステージ2/3はそれぞれ85%、 63%、73%であり、白人以外の比率はそれぞれ21%、27%、27%だった。

 この結果、奏効率はVcD群69%、VcTD群が79%、VcMP群が72%で、完全奏効(CR/CRn)はそれぞれ24%、36%、30%だった。また、病勢安定(SD)はそれぞれ16%、5%、16%だった。

 グレード3以上の有害事象はVcD群69%、VcTD群が82%、VcMP群が79%で、主に末梢神経障害や倦怠感、好中球減少、肺炎、血小板減少が見られた。なお、グレード3以上の末梢神経障害はそれぞれ14%、25%、19%で、VcTD群で多かった。重篤な有害事象は48%、 55%、46%で、主に肺炎、脱水、深部静脈血栓症(DVT)、下痢が見られた。また有害事象による1剤以上の投与中止は17%、 31%、 22%だった。

 これらの結果から演者らは、「3レジメンとも効果的で、新たな毒性はなく、忍容性が認められた」とした。試験は継続され、今後、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を評価する。