イマチニブとダサチニブに抵抗性または不耐用となった慢性骨髄性白血病(CML)の慢性期の患者にボスチニブが安全で有効であることが確認された。イタリアUniversity of Milan BicoccaのC.Gambacorti-Passerini氏らが、6月10日から13日までスペイン・バロセロナで開催されている欧州血液学会で発表した。

 ボスチニブは、SrcとAblを標的とする強力なマルチキナーゼ阻害作用のある経口分子標的薬。一方、類似のキナーゼであるPDGFRとc-kitはほとんど阻害しないため、副作用が少ないことが期待されている。

 臨床試験は、イマチニブとダサチニブの両方に抵抗性、不耐用となったフィラデルフィア染色体陽性の慢性期CML患者を対象に行われた。造血幹細胞移植(HSCT)を受けた経験のある8人の患者を含む89人を対象に行われた。患者には毎日500mgのボスチニブが投与され、8週目で血液学的完全寛解(CHR)に到達しなかった場合もしくは12週までに細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)が得られなかった患者には600mgに増量した。

 試験の結果、観察期間中央値が24カ月で、血液学的効果の評価が可能だった40人の患者のうち80%に当たる32人で血液学的完全寛解が得られた。細胞遺伝学的効果が評価可能だった58人の患者のうち41%に当たる24人が細細胞遺伝学的寛解(MCyR)となり、細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)は16人(28%)だった。分子遺伝学的評価が可能だった57人のうち分子遺伝学的寛解(MMR)が18人(32%)に得られた。

 一方、薬に関連した最も多い副作用は一次的で管理可能なグレード1/2の胃腸系のものと皮疹だった。グレード3/4の下痢は8%の患者にみられ、一時的で管理可能だった。グレード3/4の血液学的毒性も多くはなく、最も頻度が高かったのは24%に見られた血小板減少症だった。