ゲムシタビン不応の進行胆道癌に対するセカンドラインとして、ゲムシタビン+オキサリプラチンを併用投与するGEMOX療法は有効な可能性が示された。多施設共同フェーズ2試験であるJASPAC 02の結果で、10月1日までアムステルダムで開催されたEuropean Cancer Congress 2013(ECC2013)で、国立がん研究センター東病院肝胆膵内科の大野泉氏が発表した。

 ゲムシタビンベースの化学療法は、進行胆道癌に対するファーストラインとして広く行われているが、病勢進行した際にセカンドライン治療は確立されておらず、病勢進行した患者の生存期間中央値は5.6〜7.5カ月と予後不良だ。

 そこで大野氏らは、ゲムシタビン不応となった進行胆道癌に対し、ゲムシタビン+オキサリプラチン併用投与するGEMOX療法の安全性と有効性を検討するフェーズ2試験を実施した。

 このGEMOX療法におけるゲムシタビン投与は、fixed dose rate GEM法で行った。これは通常の投与法よりも高い効果が得られるという基礎的な検討が得られている方法で、60分間をかけてゲムシタビンを投与するものだ。オキサリプラチンは100mg/m2で、2週間ごとに投与した。

 主要評価項目は客観的奏効率(ORR)、副次評価項目は全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、有害事象。

 2010年7月〜2011年12月までに8施設から41人が登録された。2人は試験薬を投与されず、39人が解析対象となった。

 患者の年齢中央値は67歳(範囲:53〜79歳)、男性20人女性19人、ECOG PS 0が25人、1が14人。腫瘍部位は胆嚢癌が12人、肝内胆管癌が15人、肝外胆管癌が7人、乳頭部癌が5人。前治療レジメンはゲムシタビンが22人、ゲムシタビン+シスプラチンが8人、ゲムシタビン+S-1が5人、その他が4人。

 追跡の結果、ORRは10.3%だった(95%信頼区間:2.9-24.2%)。部分奏効(PR)は10.3%(4人)、病勢安定(SD)が38.5%(15人)で、病勢コントロール率は48.7%だった。PFS中央値は2.7カ月、OS中央値は7.1カ月だった。

 治療サイクル中央値は5(範囲:2〜18)で、相対的用量強度はゲムシタビンが88%、オキサリプラチンが86%だった。

 グレード3または4の主な有害事象は、白血球減少症、好中球減少症、貧血(それぞれ10.2%)、感覚性神経障害(7.7%)、食欲不振、低ナトリウム血症(それぞれ5.1%)、ビリルビン値上昇、AST値上昇、低カリウム血症、高カリウム血症(それぞれ2.6%)だった。

 これらの結果から大野氏は、「ゲムシタビン不応の進行胆道癌に対するGEMOX療法は、忍容性が高く、抗腫瘍効果が期待された。セカンドラインでの投与であることを考慮すると10.3%という奏効率は高く、有望なレジメンであることが示唆される」と語った。今後は奏効率をより高めるため、同グループではゲムシタビン+オキサリプラチンにMEK阻害薬などの分子標的治療薬を併用したレジメンでのフェーズ3試験について検討を始めている。