転移性腎細胞癌のセカンドライン治療としてアキシチニブとソラフェニブを比較したAXIS試験のpost-hoc解析から、ファーストライン治療としてサイトカイン療法をより長く受けていた場合、アキシチニブの無増悪生存期間(PFS)が延長することが示された。前治療がスニチニブだった場合、スニチニブ治療期間の長さでセカンドライン治療のPFSが変わることはなかった。10月1日までアムステルダムで開催されたEuropean Cancer Congress2013(ECC2013)で、フランスInstitut Gustave RoussyのB Escudier氏が発表した。

 転移性腎細胞癌患者に対するセカンドライン治療としてアキシチニブ群とソラフェニブ群を比較検討したAXIS試験では、PFSについてアキシチニブはソラフェニブに対して有意に良好な結果が得られているが、OSは2群間で差はなく、また前治療としてスニチニブもしくはサイトカイン療法別で検討してもOSに差が認められなかった。

 今回、同グループは、AXIS試験のpost-hoc解析として、ファーストライン治療の治療期間別にアキシチニブとソラフェニブの有効性、安全性を検討した。

 ファーストライン治療としてスニチニブ投与を受けたのは、アキシチニブ群194例、ソラフェニブ群195例で、ファーストライン治療がサイトカイン療法だったのはアキシチニブ群126例、ソラフェニブ群125例だった。

 ファーストライン治療のスニチニブの治療期間中央値は9.7カ月、サイトカイン療法の治療期間中央値は6.5カ月だったため、それぞれの値を閾値として2グループに分け、PFS、OS、有害事象を比較検討した。

 スニチニブ投与を受けた患者のうち、治療期間が9.7カ月未満だったグループのPFS、OSの中央値は、アキシチニブ群でそれぞれ6.4カ月、11.7カ月、ソラフェニブ群で3.5カ月、14.9カ月。9.7カ月以上だったグループのPFS、OSは、アキシチニブ群で6.6カ月、18.1カ月、ソラフェニブ群で4.5カ月、19.0カ月だった。前治療がスニチニブだった場合、アキシチニブ群、ソラフェニブ群ともにスニチニブ治療期間の長さにかかわらずPFSは同等という結果だった。

 サイトカイン療法を受けた患者のうち、治療期間が6.5カ月未満だったグループのPFS、OSの中央値は、アキシチニブ群でそれぞれ8.6カ月、26.3カ月、ソラフェニブ群で6.7カ月、23.1カ月。6.5カ月以上だったグループのPFS、OSは、アキシチニブ群で15.7カ月、未到達、ソラフェニブ群で8.4カ月、34.5カ月だった。前治療がサイトカイン療法だった場合、ソラフェニブ群ではサイトカイン療法期間の長さにかかわらずPFSは同等だったが、アキシチニブ群ではサイトカイン療法の受療期間が長いほどアキシチニブのPFSの期間が有意に長いという結果だった。

 OSについては、いずれの場合も前治療の受療期間が長いほどOSが良好という結果だった。

 有害事象の発生頻度が10%以上異なっていたのは、サイトカイン療法受療期間が6.5カ月よりも長いグループにおける手足皮膚反応と高血圧(ともに全グレードの合計)で、6.5カ月未満のグループに比べて頻度が高かった。この傾向はアキシチニブ群、ソラフェニブ群の2群とも同じだった。

 さらにグレード3以上の高血圧は、サイトカイン療法受療期間が6.5カ月以上の場合、6.5カ月未満の場合に比べて5%以上頻度が高かった。グレード3以上の手足皮膚反応は、スニチニブ受療期間が9.7カ月未満の場合、9.7カ月以上の場合と比べて5%以上頻度が高かった。この2つの傾向は、アキシチニブ群、ソラフェニブ群ともに同様に認められた。

 Escudier氏は、前治療としてサイトカイン療法の受療期間が長いほどアキシチニブ群のPFSは延長していたが、前治療がスニチニブだった場合、アキシチニブ群、ソラフェニブ群ともに前治療の受療期間にかかわらずPFSは変わらなかったと語った。また、前治療期間によりセカンドライン治療で発生する高血圧と手足症候群の頻度が変化すると指摘した。